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業界人の《ことば》から 第393回

ニューノーマル時代のデジタル武装とは? 日本IBM山口社長

2020年06月04日 09時00分更新

文● 大河原克行 編集●ASCII

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今回のことば

「人の移動が減る一方、モノの移動が増え、データの移動が劇的に増える。場所の壁や時間の壁がなくなることをしっかりと理解した上で、様々なものが変わることを予測し、先手、先手で手を打つ必要がある」

(日本IBMの山口明夫社長)

 日本IBMの山口明夫社長は、2020年5月22日に開催したオンラインイベント「Think Digital Japan」において、「先進テクノロジーでけん引するニューノーマル」と題した講演を行った。

 山口社長は、新型コロナウイルスの感染拡大により、在宅勤務や外出自粛といった措置が取られ、それによって、生活の仕方や仕事の仕方、社会様式が大きく変化したことについて触れ、「5年後、10年後、あるいはその先を実現するために、数年間かけて取り組んできたものや、それに向けて開発や仕組みを考えていたものが、前倒しされ、突然、数カ月で実現しなければならない状況になった。前提が大きく変わったと考えたほうがいい」と前置きした。

 そのうえで「いままでのデジタル変革は、既存のプロセスやシステムのどれをデジタル化しようかという考え方だった。だが、いまは、すべてがデジタル化されることが前提となり、逆にどうしても物理的に残さなくてはならないものはなにか、ということを考えなくては、変革のスピードについていけない時代になった。そして、これからの変化は、ひとつの企業だけ、あるいは個人だけが行うものではなく、社会全体で一斉に取り組む必要がある」とする。

 これまでのデジタル変革は、いわば局所的なものであったのに対して、今後は、社会全体が一気にデジタル化を前提とした動きへと変わると山口社長は指摘する。

 そして、「人の移動が減る一方、モノの移動が増え、データの移動が劇的に増えている。これによって、場所や時間の壁がなくなることをしっかりと理解した上で、様々なものが変わることを予測し、先手、先手で手を打つ必要がある」と述べる。

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