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松村太郎の「"it"トレンド」 第299回

小さくないショックと、価値観の変化に備える

2020年05月04日 09時00分更新

文● 松村太郎(@taromatsumura) 編集● ASCII

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●テクノロジーはより重要化する

 個人的な感想として、そうして受けてきた変化や価値感フラットは日本に戻ってきても維持されていると思います。

 都心にしか住んだことがなかったとしても、郊外の良さを発見して選ぶようになるでしょうし、違いと良さを発見しながら日々の暮らしを大切に共有できるようになると思います。

 そして、米国に住んでいたときがそうであったとおり、価値観の変化と都市に集中する、雇用や購買、サービスなどの経済機能へのアクセスを維持する方法として、テクノロジーを活用しようというアイデアに行き着きます。

 たとえば、新型コロナウイルス感染拡大という「ショック」は、わかりやすい例かもしれません。

 都心部は街のインフラが強く、家の中にあらゆる機能を揃えなくてもくらしが成立します。また、多くの場合、職場への通勤時間も非常に短くなります。しかし人の密度が高く、一歩外に出れば接触削減が難しくなります。

 家にこもっていなければなりませんが、都心の住宅はよっぽど高いコストをかけない限り、家に快適にこもれるほどの広さがありません。家族がいればなおさらのことです。

 リモートワークが重視されるようになると、通勤や通学がなくなるため、都心だろうが郊外だろうが、家の場所は関係なくなります。場合によっては筆者が経験してきたように、米国にいたとしても、時差さえ乗り越えればさほど大きな問題なくリモートワークに対応できてしまうのです。

 最も米国の場合、公共交通が未発達で、朝夕の通勤時間帯はどの都市圏でも渋滞が激しいという、移動に不自由な土地柄もあるという後ろ向きな理由で、Work from Homeが採用されていたわけで、都市ごとに事情が異なります。

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