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ウェブカメラは顔を明るくクリアに撮影できビデオ会議もバッチリ

デルモバイルノートPCの技術の集大成13.4型「XPS 13」は高品位16:10ディスプレーの色再現性がステキ

2020年04月29日 11時00分更新

文● 山口優 編集●八尋/ASCII

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「New XPS 13」

 デルから人気モバイルノートパソコンの最新モデル「New XPS 13」が登場した。従来から好評だった狭額縁デザインをさらに突き進め、小型化&大画面化を高い次元で両立させているのが大きな特徴。CPUに「Ice Lake」の開発コード名で呼ばれる第10世代インテルCoreプロセッサーを採用するなど、基本性能も大幅に向上している。

 今回、その実機を試すことができたので、製品の特徴やパフォーマンスなどを2回にわたって紹介していこう。

極細ベゼルの採用で大画面化と小型化を実現

 いち早く狭額縁デザインを取り入れ、ノートパソコンの小型化と大画面化の両立を進めてきたデル。新モデルのNew XPS 13は、その集大成ともいえる製品に仕上がっている。

 トップカバーを開いて、まず印象に残るのがディスプレーの没入感の高さ。ベゼル幅は4辺とも非常に狭く、正面から見るとほぼ画面しか目に入らないほど。まさに「フレームレス」と呼ぶにふさわしいディスプレーで、メーカーによると画面占有率(ボディーに対する画面の比率)はなんと91.5%におよぶという。

ベゼルは4辺とも非常に細い。とくに左右のベゼルは4mm以下と極細

 しかもアスペクト比が前モデルの16:9から16:10に変更されて縦方向の表示領域が増えたため、ディスプレーサイズは13.3型から13.4型に大きくなっている。面積比では約7%ほどアップ。にもかかわらず本体は従来よりも約2%の小型化を実現しているというからすごい。

最厚部でも14.8mmという薄さを実現している

 New XPS 13の具体的な本体サイズは、およそ幅296×奥行き199×高さ14.8mmで、重さは約1.2kg(タッチ非対応モデルの場合、タッチ対応モデルは1.27kg)となっている。これだけ薄く軽いのに剛性が高く持ち歩きに不安を抱かせないのもポイント。天板やボトムケースはアルミニウム素材、パームレストはカーボンファイバー(ブラックモデル)またはグラスファイバー(ホワイトモデル)でできており、曲げや衝撃に強くなっている。

質量は約1.2kgと、ノートパソコンとしては軽い方だ

プラチナシルバーの天板やボトムケースは、アルミ素材が使用されており質感が高い

広色域のディスプレーを搭載

液晶ディスプレーはFHD+(1920×1200ドット)またはUHD+(3840×2400ドット)解像度に対応。上部ベゼルには720pの動画撮影に対応したウェブカメラとWindows Hello対応の赤外線カメラが内蔵されている

 New XPS 13のディスプレーは、解像度がFHD+(1920×1200ドット)とUHD+(3840×2400ドット)の2種類が用意されている。いずれもパソコンの標準的な色域であるsRGB比で100%を実現。さらにUHD+の方は、デジタルシネマ向けのDCI-P3比でも90%という広色域を実現している。

 視野角はいずれも水平・垂直ともに170度で、輝度は500ニット、コントラスト比は1500:1となっている。また、ディスプレー表面には耐衝撃性と耐擦傷性に優れたGorilla Glass 6が採用されており、0.65%の反射防止コーティングも施されている。傷や衝撃に強く映り込みが少ないため、屋外でも比較的安心して使用することが可能だ。

 今回試したのはFHD+解像度のディスプレーを搭載したモデルの方だが、色域の狭いディスプレーだとくすみがちな原色に近い色も、オリジナルと変わらないあざやかさで再現された。ノートパソコンの内蔵ディスプレーとしては色再現性や階調表現力がよく、かなり品位の高いパネルだという印象だ。

 なお、ウェブカメラは前モデル同様ディスプレーの上部ベゼルに搭載されている。解像度自体は0.92メガピクセルと変わらないが、画質は若干良くなっているようだ。とくに薄暗い場所や逆光状態でのノイズが減少しており、顔を明るくクリアに撮影できるようになっている。テレワークなどで内蔵カメラを使う機会が増えているユーザーにとっては嬉しいポイントだ。

打鍵感のよいキーボードを搭載

キーボードはキーピッチが19.05mmあってタイピングしやすい

 New XPS 13のキーボードはキーピッチが19.05mmで、ストロークは浅め。ただクリックしたときの感触はしっかりとしており打鍵感はよい。従来は記号キーなどの一部のキーの幅が狭くなっており慣れないとタイプミスしやすかったが、新モデルではほぼすべてのキーの幅が均等になり、かなりタイピングしやすくなった。

 実際に文書作成などに使ってみたが、硬さや反発力のバランスがよく、音も静かなので長時間文章入力していても疲れにくいと感じた。従来モデルと同様にバックライトが内蔵されており、暗所でキートップの文字が把握しやすいのも好印象だ。

 キーボードの右上には指紋認証センサーを内蔵した電源ボタンが搭載されており、指先をボタンに当てるだけで簡単にログインできる。実際に試してみたが、精度が高く認識速度も高速。本製品の場合は顔認証も利用できるが、出先で使う場合はマスクをつけたままのこともあるので、指紋認証が標準で搭載されているのはありがたい。

キーボードの右上には指紋認証センサーを内蔵した電源ボタンが搭載されている

 タッチパッドは、112.30mm×64.15mmと、従来より17%ほど大きくなっている。面積が広いだけでなく指感触も滑らかで、スクロールやピンチイン、ピンチアウトなどのジェスチャーも操作しやすく感じた。

 New XPS 13のインターフェースは、本体左側面にUSB Type-C(Thunderbolt 3)とmicroSDカードスロットが、右側面にUSB Type-C(Thunderbolt 3)と3.5mm ヘッドフォン/マイク コンボ ジャックが搭載されている。USB Type-Cはいずれも電力供給およびDisplayPortに対応する。

本体左側面にはUSB Type-C(Thunderbolt 3)とmicroSDカードスロットが搭載されている

本体右側面にはUSB Type-C(Thunderbolt 3)と3.5mm ヘッドフォン/マイク コンボ ジャックが搭載されている

 そのため、ACアダプターや外部ディスプレーにつなぐ際にコードの取り回しが楽。ちなみに製品にはUSB Type-CとUSB Type-Aの変換アダプターも同梱されている。USB type-Aの周辺機器を使用する機会はまだまだ多いので、こうした配慮はかなりうれしい。

ACアダプターも小型軽量。コネクタはUSB Type-Cで、本体左右のUSB Type-Cポートのどちらにもつないで使用することができる

製品にはUSB type-CとUSB type-Aの変換アダプターも同梱されている

 小型化と大画面化を突き進めた人気モバイルノートパソコンの新モデル「New XPS 13」。今回は、その外観や使い勝手を中心に紹介したが、次回はベンチマーク結果などを交えながら気になるパフォーマンスを紹介していこう。

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