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クアルコムと協業し、「Snapdragon 865 5G Modular Platform」を採用

富士通、世界最薄をうたう5Gスマホのリファレンスデザインを開発

2020年04月06日 14時30分更新

文● ASCII

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 富士通コネクテッドテクノロジーズ(FCNT)は4月6日、「Qualcomm Snapdragon 865 5G Modular Platform」を採用した5Gスマートフォンのリファレンスデザインを開発したと発表。

 5Gの利活用や普及の促進を目的に、クアルコムとの協業により開発したもの。本デザインをベースとした製品は、同社初の5G対応スマホ「arrows 5G」などが挙げられる。

 RFフロントエンドとアプリケーションプロセッサー、モデムそれぞれがモジュール化されたSnapdragon 865 5G Modular Platformを採用することで、部品を個別に実装するディスクリート実装と比較して、実装面積は約35%、基板面積は約20%削減できたとのこと。さらに、3次元実装を用いた基板埋め込み技術を用いて、基板構成をユニット化し、モジュール厚の装置厚みへの影響を吸収することで、装置厚7.6mmの薄型化を実現したとうたう。

 また、技術的難易度が高いというミリ波対応実現のため、高周波信号の信号品質を確保できる低誘電基板を採用。アンテナ配置の自由度を高めるための接続用フレキも使用し、薄型化と最適なアンテナ配置を両立したとのこと。また、ミリ波の性能を確保するために金属と樹脂のハイブリッド筐体を採用したほか、3個のミリ波モジュールを横置き配置することで全方向へのアンテナ放射を実現したとのこと。

 そのほか、従来機種でも採用しているグラファイトシートに加え、新たに二相流冷却技術「ベイパーチャンバー」を採用した。気化した冷却液がベイパーチャンバー内を対流し、冷却エリアに接すると熱負荷を放散して液化するという仕組みにより、ヒートスポット(熱源)を除去し、ユーザーが快適にスマホを利用できる性能を実現したとのこと。

 また、ベイパーチャンバーと金属・樹脂のハイブリッド筐体を一体化することで装置内部全体に熱を拡散させ、高い均熱効果を生み出すとともに、端末の薄型化を両立したという。

 本リファレンスデザインに含まれる各種要素技術は、5G時代のIoT製品や自動車、医療など幅広い産業分野への応用が可能だという。今後はスマホはもちろん、さまざまな製品や分野のユーザーへの応用展開も積極的に検討していくとのこと。

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