シャープ電子黒板「PN-CD701」は会議室をテレワークの最前線に変える
業界初、Office 365を自在に操る4Kタッチディスプレイは働き方改革請負人だ
2020年03月26日 11時00分更新
BIG PAD譲りの高性能ハード!
では「PN-CD701」の特長を確認していこう。ハードウェアとしては70V型の4K(3840×2160ドット)液晶を搭載するタッチディスプレイだ。本体上部にはカメラ、IoTセンサーが搭載されている(これらの機能は後述)。主な仕様は以下の通りだ。
70V型4Kの威力はわかりやすい。ノートパソコンでは画面からはみ出てしまう広大なExcelシートでも一覧表示が可能であり、同時に小さな文字もクッキリ表示できる。また、静電容量方式タッチパネルを同社の持つ「ダイレクトボンディング」技術によってディスプレイと圧着させることで、視差が少ない状態で小さな文字を書いたり、細い線を描いたりすることが可能。いうなれば、我々が操作に慣れているスマホと同じぐらいの感覚で大型の電子黒板を操作できるのである。
「PN-CD701は、1本のUSBケーブル(USB Type-C規格)でパソコンと接続するだけですべての機能を使えます」と小林氏は話す。確かに一般的な電子黒板をパソコンと接続する場合、画面出力用のHDMIケーブルに加え、電子黒板でのタッチ操作をパソコンに連動させるUSBケーブルが必要だ。しかし「PN-CD701」ではUSB Type-Cケーブル1本だけで画面出力のほか、タッチインターフェイスのI/O、音声入出力といったすべての操作を可能にしてしまう。しかもパソコン本体への電源供給も可能だ。さらに、パソコン側にドライバーや専用ソフトをインストールする必要もない。
つまりパソコン1台を会議室に持ち込んでケーブル接続するだけで、「PN-CD701」のすべての機能が使えるのだ。なお、USBケーブルに関しては、長さ8mという特別製が同梱されるので、かなり広い会議室でも参加者は自席から移動することなくパソコンを接続できるだろう。
もう1つ、「PN-CD701」ならではの特長としてIoTセンサーの搭載が挙げられる。本体右上に備えられたIoTセンサーは、設置場所の環境データを収集するためのもの。仁田氏曰く、「温度、湿度、照明の明るさ、二酸化炭素濃度といった各種データを収集して自動的にマイクロソフトのクラウドプラットフォーム、Microsoft Azureにアップロードできます」。
まだ具体的なアプリやサービスは完成していないというが、会議室の環境を分析することでより良いコミュニケーション環境の構築が可能になるという。「将来的には会議室内の人物をカメラで顔認識して自動的に参加者リストを作成するようなことや、他の機器と連動して会議前に室内の空調を自動的に整えておく、といったようなことも可能となるのでは」とのこと。やがて自宅におけるスマートスピーカー的な立ち位置に納まるのかもしれない。