シャープは1月22日、マイクロソフトが定める「Windows collaboration display」の認証を業界で初めて取得した70V型 4Kタッチディスプレー「PN-CD701」を、日本で発売すると発表した。
発売時期は2020年3月、価格は103万円前後を予定しているとのこと。当初月産台数は国内・海外合計で1000台。
Windows collaboration displayとは、マイクロソフトが定めるビジネス用途向けのInteractive Whiteboard(電子黒板)の規格で、Windows 10搭載PCと接続し、クラウドサービスの連携などによって生産性の高いビジネスコラボレーションを実現する製品を、同社が認証するものだという。
シャープでは2019年10月に、PN-CD701で業界で初めてこの認証を取得。欧州では同月に販売開始している。
PN-CD701は、70V型と大型の4K(3840×2160ドット)ディスプレーを搭載するタッチディスプレー。Windows 10搭載PCと接続し、クラウド型のビジネスアプリケーション「Office 365」などと簡単に連携できる。
PowerPointやExcelなどを画面に表示し、ディスプレーをタッチすることで直感的に操作しながら、プレゼンテーションや会議などが可能。
また、Microsoft Whiteboardを使えば、タッチディスプレーに書き込んだ図や文字を、リモートワークしている人などとも共有でき、遠隔地にいる人とのディスカッションも容易になる。
Microsoft Teamsなどを使って、資料の共有や共同編集、チャットのやり取りなどもでき、上部にはフルHD画質(1920×1080ドット)のカメラ+マイクを搭載しているため、ビデオ会議にも活用できる。音質などの品質基準を設けた「Skype for Business」認証も取得しており、高品質なビデオ会議を可能にするとのこと。
デバイスの接続には、USB Type-Cケーブルや、HDMIなどを利用できる。製品には一般的な製品より長い8mのUSB Type-Cケーブルが同梱されており、接続する側のPCが「USB Power Delivery」に対応していれば、映像出力しながら、PCを充電もできる。ノートPCのACアダプターを必要とせずに、長時間の会議なども可能だ。有線だけでなく、Bluetoothによる無線接続にも対応している。
そのほか画面の下部には、Windowsボタンなども配置しており、接続しているWindows 10 PCをボタンで操作できる。タッチ方式は静電容量方式を採用。同社が従来製品の「BIG PAD」の開発で培った“ダイレクトボンディング”技術などにより、視差が少なく小さな文字なども書きやすいという。
また、モーションセンサーやIoTセンサーを搭載しており、モーションセンサーを使って、人が近づくと自動的にスリープから復帰する機能を搭載する。IoTセンサーでは温度や湿度、二酸化炭素濃度などの計測が可能。この機能を用いたサービスについては将来展開予定とのことだが、会議室の環境データをMicrosoft Azureにアップロードし、環境改善に役立てるものなどを想定しているという。
その他、製品の主なスペックは以下の通り。
画面サイズ | 70V型ワイド |
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バックライト | LED |
最大解像度 | 3840×2160ドット |
最大表示色 | 約10億6000万色 |
最大輝度 | 350cd/平方メートル |
コントラスト比 | 4000:1 |
表示画面サイズ | 1538.9×865.6mm |
LAN端子 | 10BASE-T/100BASE-T/1000BASE-T(2系統) |
無線LAN | IEEE 802.11 a/b/g/n/ac |
接続端子 | USB 3.0 Type-A×6、USB 3.0 Type-B、USB Type-C×3、HDMI、ミニステレオミニジャック |
サイズ | 約1623.5(W)×90(D)×976.5(H)mm |
重量 | 約65kg |
今回の発表に際し、シャープが開催した製品発表会では、ゲストとしてマイクロソフト チャネルエグゼクティブグローバルデバイスパートナー部門のパトリック・ブーヴェ氏が登壇した。
同氏はリモートワークなどによるワークプレースの変化について触れ、PN-CD701のようなWindows collaboration display認証製品を活用することで、Office 365などと素早く接続でき、ビジネスにおける会議の生産性を高めることができると説明。
また本製品について、Windows collaboration display認証製品として、シャープとのマーケティング連携を行なっていくことも明かした。
