■「2GBで1年間無料」プランの衝撃
この「2GB制限」は、ポジティブに考えれば「au回線を毎月2GBは使える」ことになります。そこで注目したいのが、300万人限定で「1年間無料」になる点です。
2年目以降は月額2980円となっています。もし300万人が1年間無料で利用すれば、単純計算で約1073億円、auローミングの2GB分は約360億円に相当することから、1年間では1400億円以上の大規模還元キャンペーンになるわけです。
毎月のデータ利用が少ない人には、特に魅力的に映るのではないでしょうか。毎月2000円を支払っているMVNOの利用者なら、1年で2万4000円を節約できることになり、データが足りなくなっても500円で1GBを追加できます。
通常の音声通話は30秒20円と安くないものの、「楽天Link」アプリによるIP電話は無制限となっています。国内では「3G」の停波に伴い、多くのガラケー利用者がスマホへの移行を迫られている中で、音声を中心に利用したい人にも魅力といえます。
気になる2年目以降について、楽天は2021年3月までに全都道府県に基地局を展開する計画です。ただ、日本全国で楽天の基地局につながるようになるには何年もかかるはず。「自社エリア使い放題」に期待できるのは、しばらくは東名阪が中心になりそうです。
この連載の記事
-
第270回
スマホ
iPhone値上げ、Pixel躍進──2022年のスマホを振り返る -
第269回
Apple
アップル「iPad(第10世代)」なぜ値上げ? -
第268回
iPhone
iPhone「mini」ユーザーはどこへ向かうのか -
第267回
Apple
アップル「M2 MacBook Air」M1ユーザー視点でレビュー -
第266回
スマホ
iPhone値上げ 高コスパAndroidにチャンスはあるか -
第265回
Apple
アップル製品の「壁」を取り払う新機能に注目 #WWDC22 -
第264回
スマホ
メガネをかけると大画面? 「Nreal Air」を試した -
第263回
ビジネス
在庫不足のアップル、コスト増のアマゾン──GAFA決算、各社の課題浮き彫り -
第262回
PC
出張用のPCやモバイル回線を見直した -
第261回
Apple
アップル「Mac Studio」Mac miniから買い換える価値はある? -
第260回
スマホ
楽天モバイル「Apple Watch」は新たな強みになるか - この連載の一覧へ