このページの本文へ

業界人の《ことば》から 第379回

エンタープライズに適さないというイメージを払拭したい

デル社長を務めた平手智行氏がグーグル・クラウド・ジャパン代表に、抱負を語る

2020年02月20日 09時00分更新

文● 大河原克行 編集●ASCII

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

あまり知られていないグーグルの高可用性サービス

 グーグル・クラウドが提供している製品、サービスとしては、大規模なデータの整合性を保ちながら水平スケールできるデータベースの「Spanner」、データセンター規模のリソースを利用し超分散並列処理で分析ができる「BigQuery」、マネージドSpark/Hadoopサービスの「Cloud Dataproc」、ハイブリッドクラウド/マルチクラウドのプラットフォームとなる「Anthos」などがある。

 また、「Kubernetes」もグーグルから誕生したものであり、グーグルのAI(人工知能)やML(機械学習)は、少ない教師データから精度の高いAIとMLのモデルを生成することができ、さらに、作られたAIモデルは軽い環境で動作するという特徴を持つ。

 これらのGoogleの技術は、Googleの地球規模で稼働している堅牢性の高いサービスによって裏付けられたものばかりだといえる。

 そして、東京リージョンに加えて、2019年からは大阪リージョンが稼働。日本国内において、高い可用性を提供できる環境が整った。

 「エンタープライズに本格的に展開していくためのピースが揃ってきた」と、平手代表は語り、「地球規模で広く利用されているGoogleのテクノロジーを、日本のエンタープライズユーザーに活用してもらいたい。それによって、日本の企業の競争力を高め、日本の企業を元気にする」と宣言する。

 すでに、ふくおかフィナンシャルグループでは、2021年春に創業を予定している「みんなの銀行」の勘定系システムに、グーグル・クラウドを採用することを決定。従来の基幹業務システムが持つ制約にとらわれることなく、新たなサービスや事業を迅速に立ち上げたり、即時分析によって顧客一人ひとりにカスタマイズはたサービスの提供が可能になるとしている。

 これは全世界のGoogleの取り組みのなかでも、先進的なものになるという。

カテゴリートップへ

この連載の記事

アスキー・ビジネスセレクション

ASCII.jp ビジネスヘッドライン

ピックアップ