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T教授の「戦略的衝動買い」 第568回

+Styleのスマートセンサー(漏水)を「結露センサー」として使ってみた!

2020年02月14日 12時00分更新

文● T教授、撮影●T教授、編集●ASCII

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大都会の兎小屋的マンションなら、冬に快適な南向きのリビングがあれば、それと交換条件のように必ず北向きの玄関や部屋があるのが一般的だ。我が家も同様で、筆者が寝室に使っている部屋は北向きの玄関側で、都内ゆえ隣のビルも近接しており、ほとんど1日中、陽が差さない環境だ。少し暖房を入れたりすると、外気の最低気温が0度を割る冬の日の朝にはアルミサッシの窓側には豪快に結露が発生する。普段、出窓の棚にはいくつかの物を置いている関係もあって結露の発見が遅れることが多い。今回は+Styleの販売しているスマート水漏れセンサーを勝手に「結露センサー」として使ってみた顛末をご紹介したい。

目的特化型のおもしろいIoT商品は数多く世の中にあるが……

 安価になったインターネット高速回線の普及と一人一台になったスマートフォンで、実現できそうな新たな市場としてIoTが注目され出して、すでに数年以上経過したがまだまだ国内でも進化と普及は遅い。

 インターネットとスマホの急激な普及を折り込み済みで同時進行のネイティブなデバイスは良いとしても、すでに多くの家庭に普及済みのレガシーなコンセプトで造られてきた家電製品や歴史のある社会システム系のデバイスはおいそれと簡単にネット時代に追従対応できないのは当たり前だ。

一昨年末に買った某社のインターネット冷蔵庫、当初からWi-Fi電波を捕まえられず、今までに自宅Wi-Fiルーターを変えること3回。現在のTP-Link Deco5(4台)になっても時々、30数台あるクライアントの中で、たった一人だけ「無線LANアクセスポイントに接続できませんでした」「無線LANアクセスポイントの状態を確認してやり直してください」などと寝言を言うのが日常だ。日本の家電業界のIoTには期待できないと思ってしまう

 「インターネット家電」と呼ばれる一見新しいそうなジャンルの商品も、まだまだ従来の家電品にほんの少し手を加えただけの、なんちゃって製品も多い。従来の事業部制縦割り組織の中で、付け焼刃で急いで作ったインターネット家電の中には、我が家の冷蔵庫のように、もはやレガシーな通信技術になりつつあるWi-Fi接続さえ満足にできない製品も多い。

 そんな遅々として、進化の感じられなかったインターネット家電の世界も、徐々にではあるが光が見え始めてきている。新しモノ好きな筆者はネットに繋がり遠隔操作が可能なモノは、そのほとんどを衝動買いしている。しかし、そうは言ってもしばらくはレガシーな家電製品の機能を、なんちゃってネット家電に拡張支援する後付けデバイスが多いだろう。

レガシーな壁面電灯スイッチを無理矢理押すことが目的のSwitchBot。もちろん専用アプリをスマホに導入してリモコン化する必要がある。寝床の中から天井灯を消すには便利だが実用の範囲ギリギリだ

 多くの家電製品はコンセントから電気エネルギーをもらい、人がスイッチを入れたり予め設定を送り込むことで生活をより便利にするのが目的だ。人が押すために作られた壁面の電灯スイッチや珈琲メーカーのスイッチを押す「指ロボット」系商品や、遠隔からの電源オン・オフや予定プログラムによる通電を管理するスマートコンセント系がまだまだ主流を占めている。

一番最初に買った指ロボット「MicroBot Push」。壁面電灯スイッチを押すのに飽きて、最後はAmazon Dashボタンで柿の種を買って遊んでいた。もちろん同じ指ロボットだがSwitchBotとは異なるアプリの導入が必要だ

スマートソケットの初期に登場したプラネックス社の「スマソケ」。パソコンを利用してサーバー側から消費電力監視、電源オンオフや自動復旧、デバイスの死活を管理できる、どちらかと言えば企業用途としての役割が大きい

 変わったところでは、カーテンの開け閉めをするモノレールみたいな専用デバイス。観葉植物等の太陽光や水、肥料をモニターしてその過不足を教えてくれるもの、ドアの開閉などいろいろな機器と連携できる見守りカメラ。遠隔からの解錠や施錠、帰宅接近中の家主のスマホGPSと連携した自動解錠などなどが登場してきているが、残念ながらまだまだIoTマニアの域を出ておらず「便利」ではなく「できる」の世界だ。

スマホから管理できるカーテン開閉IoTデバイス「モーニン」。タイマー設定による開閉が自動化でき一見して楽しいIoTをしてるが、マニュアル(手操作)で一切カーテンの開閉が不可能になるのが悲しくて大変、非実用的だ

ドローンのDJIが発売していた植物のベスト環境を毎日クラウド記録して、サーバー側DBと相談してスマホにリコメンドしてくるIoTデバイス「Parrot Flower Power」数年前としてはかなり実用的、意欲的な商品だった

 ここ2〜3年を眺めてみると、多くのスマートライフを目標にした機器が開発販売されているが、それらにまったく問題がないわけではない。現在のスマートライフ市場では多くのメーカーやベンチャー起業、クラウドファンディング系企業が目的特化型でさまざまなおもしろいIoT商品を世に送り出している。

冷蔵庫や扉の開閉に連動してカメラが撮影開始するIoT系の初期の連鎖デバイス

我が家で使用中のQrio Lock。玄関がオートロックの集合住宅の我が家では、当然キーレス生活にはならず。今も役に立っているのは外出時のオートロックのみ。一度、ワンコの散歩に出かけようとした家内が、スマホも鍵もを忘れて締め出しをくらったことが……なので、安くても上下のダブルロックなんて想定外

 筆者のように目についた楽しいそうなこれらの商品を手あたりしだいに衝動買いしていると、すべてのデバイスごとにユニークなスマホ上の管理運用ソフトが必要で、スマホはこれらのIoTデバイスをコントロールするさまざまなアプリ満載の汎用リモコンのような存在となってしまう。

 単発的に目的を実現できるならなんでも良いという考え方もあるが、これらのデバイス特化型アプリ乱立の世界では、デバイス間の連携操作や、目指すべき人間中心のスマートライフの観点から遠ざかってしまう危険性もある。

 音声によるデバイスの始動や管理は、すでにAmazonやGoogleが先行してほぼこの2社が標準となりそうだが、従来からあるレガシーなデバイスとの連携を必要とされるスマート家電の開発に関してはいまだ標準となる企業が存在しない状況だ。

 しかしそんな中で最も先行しているひとつが、IoT家電製品の開発を行おうとしている企業に、通信モジュールやクラウド環境、スマホ上のアプリ、プロトタイプ、各種認証、スマートスピーカー対応のスキル、取説等をワンストップで提供するビジネスを数年前から手がけている「Tuya Global」という中国企業がある。

 日本国内ではソフトバンク C&Sが、そのワンストップソリューションを国内のスマート家電開発メーカーに提供を行っており、その成果物であるスマートライフ商品を販売しているのが+Styleだ。

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