本連載は、Adobe Acrobat DCを使いこなすための使い方やTIPSを紹介する。第110回は、レイアウトの崩れるWordをモバイル版Acrobat ReaderアプリでPDF化する方法を解説する。
レイアウトが崩れているWordファイル、AcrobatでPDFに
Wordで資料が送られてきたが、スマホで閲覧しようとしたらレイアウトが崩れている、ということがよくある。内容を確認できればまだましだが、ぐちゃぐちゃになっているとどうしようもない。そんな時は、Acrobat Readerアプリの出番。Acrobat DCのアカウントでログインしていれば、Wordファイルを開いて、レイアウトが崩れていないPDFファイルに変換できるのだ。
まずは、スマホの共有メニューから、WordファイルをAcrobat Readerアプリに送る。例えば、iPhoneの場合、右上の共有アイコンをタップし、アプリの一覧から「Acrobatに読み込み」を選択する。確認画面が開くので「Acrobatに読み込み」をタップすると、Acrobat Readerが起動する。
読み込まれたWordファイルは相変わらずレイアウトが崩れているが、そのまま「・・・」アイコンをタップし、「PDFを作成」をタップする。「PDFを作成中です~」と表示されるのでそのまま待ち、「~が作成され、Document Cloudに保存されました」と表示されたら「開く」をタップする。
作成されたPDFファイルが開くが、レイアウトは崩れておらず、正常に表示される。PDFファイルなので、このファイルをメール添付で送信してもレイアウトが崩れることはない。Acrobat Readerアプリの共有メニューから「コピーを共有」をタップし、メールで送信すればいい。
Document CloudのURLを送って共有するなら、「電子メールで招待する」にメールアドレスを入力し、コメントを入力。必要に応じて注釈を許可し、「送信」をタップすればいい。
以上が、レイアウトが崩れたWordファイルをAcrobat ReaderアプリでPDF化する方法となる。受信側でわればトラブルが起きてから対処してもいいのだが、こちらからファイルを送信する場合は、レイアウトが崩れると相手に手間をかけてしまうことになる。どうせだったら、レイアウト崩れや文字化けの心配がないAcrobat DCでPDF化しておくとお互いの手間が省けるのでお勧めだ。

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