楽天モバイルのMVNOは順調、MNOは期待薄
2019年前半の段階では、楽天回線と言われる楽天モバイルの自社回線サービスの登場で、料金相場は大きく変動すると見られていたが、実際はそうなっていない。それでもMVNOの方の楽天モバイルは今後も少しづつ伸びて来ると予想する。なによりMVNOの格安SIMのなかでもリアルな店舗が多い楽天モバイル。店舗があって、しかも良い場所というのは何よりも強みだからだ。
一方、MNOとしての楽天モバイルは2020年4月にはようやく正式スタート層だが、軌道に乗るのは1~2年はかかりそう。しかも、楽天モバイルのMNO移行案内のウェブページ(https://mobile.rakuten.co.jp/news/service_20190906/)の記載を読み解くと、現在の「スーパーホーダイ」よりも安くなることは考えにくく、「正式プラン」が驚くような料金にはなるとは思えない。
そのため、しばらくの間は一般の人にとってはMVNOの楽天モバイルが中心となり、普段から使っている楽天のサービスの延長として楽天モバイルが選ばれる可能性はある。現在、MVNOの格安SIMではシェアトップであり、それは当面揺るぎなさそうだ。
格安SIMの端末値引きは渋くなる
電気通信事業法の改正により、現在、端末代金の値引きは最大2万円までと上限が決まっている。MVNOの格安SIMの場合、これまでも2万円も値引きすることはほとんど無かったので、変化のあったのはOCN モバイル ONEのNTTコミュニケーションズの子会社が運営する「goo Simseller」での値引き幅が狭まったことや、家電量販店の店頭限定で端末費用込みの料金を設定していたIIJmioの値引きが落ち着いてしまった程度となる。
これまでも2万円も値引きができるほどの余裕がないMVNOの格安SIMが多かったため、今後も大幅値引きは期待できないだろう。ソフトバンク傘下のLINEモバイル、KDDI傘下のBIGLOBEモバイルなどでも加入特典は渋く、それよりも規模の小さいところに期待ができるはずがない。
ただ、それでもオトクに加入したい場合は、価格比較サイトなどからの加入で加入事務手数料を無料にしたり、キャッシュバック特典があったりするので、よく探したほうがいいだろう。
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