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NB-IoTを活用した鳥獣罠センサーを日本で初めて開発し、伊那市で鳥獣被害の軽減に向けた実証事業を開始

PR TIMES

株式会社huntech

2019年10月31日
ソフトバンク株式会社
株式会社huntech
国立大学法人信州大学

NB-IoTを活用した鳥獣罠センサーを日本で初めて開発伊那市で鳥獣被害軽減に向けた実証事業を開始

ソフトバンク株式会社(以下「ソフトバンク」)は、狩猟関連機器やサービスの企画・開発・販売を行う株式会社huntech(ハンテック、以下「huntech」)とIoT機器向けのLTE通信規格であるNB-IoTを活用した鳥獣罠(わな)センサー「スマートトラップ NB-IoT」を日本で初めて※1開発し、国立大学法人信州大学および伊那市有線放送農業協同組合などと共に、長野県伊那市において鳥獣被害の軽減に向けた実証事業を2019年10月から開始しました。この実証事業は、国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)から受託した、「信州伊那谷におけるLPWA(LoRaWAN等)鳥獣罠センサーの高度活用」に関する実証型研究開発※2の一環として行うものです。

なお、ソフトバンクとhuntechは、実証事業の結果を踏まえて「スマートトラップ NB-IoT」の量産化に向けた改良を行い、2020年春をめどにhuntechの新製品として発売するとともに、他の自治体への展開も進めていく予定です。


■「スマートトラップ NB-IoT」について
「スマートトラップ NB-IoT」は、くくり罠やはこ罠などの既存の罠に設置することで、鳥獣を捕獲した際にリアルタイムで管理者に通知することができる機器です。機器には、磁気センサーやGPS機能、ソフトバンクのNB-IoTに対応した通信モジュールなどを搭載しており、鳥獣が罠にかかったことを磁気センサーが検知すると、事前に登録した管理者のメールアドレスにメールが届く仕組みになっています。

また、罠の設置場所や日時(設置・作動・捕獲完了時)の情報が管理サーバーに自動で記録されるので、リアルタイムで罠の状態を確認できる他、ウェブの管理画面から捕獲した鳥獣の種類や性別、見回り実施者などの詳細な情報を入力することで、「いつ・どこで・誰が・何を」などの捕獲活動ログをいつでも閲覧することができます。さらに、蓄積された情報を鳥獣の行動解析や、トレーサビリティーによるジビエの流通管理(huntechのトレーサビリティーシステム「ジビエクラウド」と連携)、報告書の電子化や自動作成などに利用することが可能です。これにより、罠の見回り業務の省力化や、捕獲精度の向上、報告業務の効率化が期待できます。


■実証事業について
1.背景と目的
昨今、野生鳥獣による農作物被害が全国で問題となっており、その被害額は年間約164億円にも上っています※3。その要因の一つとして、シカやイノシシの生息固体数の増加があり、政府では2023年度までにこれらの個体数を半減するという目標を掲げています。伊那市においても、シカやイノシシなどによる農作物の被害が問題となっており、猟友会が捕獲を担っているものの、狩猟者の高齢化が進んでいる上、鳥獣の数に対して狩猟者が少ないため、設置した罠の見回り業務が負担になっています。そこで、罠の見回り業務の省力化や鳥獣の捕獲精度の向上を図ることで、伊那市における鳥獣被害を軽減させることを目的に、「スマートトラップ NB-IoT」を活用した実証事業を開始しました。

2.実施内容
 (1)「スマートトラップ NB-IoT」の機能の検証
  ・罠の状態の確認機能
  ・罠の設置場所情報の取得・記録機能
  ・外部環境情報(温度や天候など)の取得・記録機能
  ・センサー検知時の通知機能
  ・捕獲活動ログ機能
 (2)防水性など耐環境性の検証
 (3)電池の連続動作期間の検証

3.実施期間
2019年10月~2020年3月(予定)

4.実施主体
ソフトバンク株式会社、国立大学法人信州大学(担当教員:農学部准教授 渡邉 修)、伊那市有線放送農業協同組合

5.連携協力
伊那市、伊那市猟友会、株式会社huntech(機器およびウェブサービスの開発)


<「スマートトラップ NB-IoT」のシステムイメージ>



<センサーの作動イメージ>




<「スマートトラップ NB-IoT」の設置イメージ>


<罠の状態の画面>


<捕獲活動ログの画面>


※1 2019年9月30日時点(huntech調べ)
※2 NICTから受託した実証型研究開発の詳細は、こちら(URL:https://www.nict.go.jp/collabo/commission/k_20001.html)をご覧ください。
※3 出典:農林水産省 農村振興局「鳥獣被害の現状と対策(令和元年7月)」

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