このページの本文へ

PCパーツに詳しいショップ店員さんと相談しながらパーツ選定できるのもメリット

増税前にPC自作! でも組立面倒なのでドスパラの代行サービスを使ってみた

2019年09月06日 09時00分更新

文● 柴田尚 編集●八尋/ASCII

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

ドスパラ店舗でPCパーツを購入したが、自分で組むのが面倒だったので、「自作パソコン組立応援パック」をお願いしてみた。自宅に届くときは、BTOパソコンのように完璧に組みあがった状態で届くのだ

OSのサポート終了と消費税アップの前に自作PCを買いたい
でも組み立てが面倒なので組み立て代行サービスを使ってみた

 大変な猛暑だった2019年の夏のある日、私は「新しいパソコンがほしい」と思った。Windows7は大好きだが、サポートが2020年1月に終了してしまうし、今年の10月には消費税が10%にアップしてしまう。そのうえメモリーやSSDは値上がり傾向であり、いまが買い替え時だと考えたのだ。

 さて、今まで自宅のマシンは自作してきたので、今回も自作PCがいいと考えたのだが、何度も自作してきて、今回も新たに組むというのがとてつもなく面倒くさいな思っていた。ついに私もBTOかとも考えたが、パーツ1つ1つにこだわり始めると、理想のBTOパソコンはなかなかない。また、フルカスタマイズパソコンの通販を行なっているところは少々値が張ってしまう。多少の妥協ですむ話でもあるのだが、Windows95が発売される前から自作をやっている身としては、完璧に好みのスペックに仕上げたい。そこで目を付けたのがドスパラの店舗で受け付けている「組み立て代行サービス」である。

 正確には「自作パソコン組立応援パック」というサービスで、マシン一台丸ごと分を購入したときにこのサービスを申し込めば、組み立てを店舗の専門スタッフが行なってくれるというもの。ドスパラ店舗の各店舗にて提供しており、詳細はこちらをみてほしい。実際に最寄りの店舗で提供しているかどうか不安な場合は、事前に電話などで確認しよう。

組立応援パック紹介ページ。今回は、組立・ケーブル結線・起動確認・BIOS設定という基本的なことだけを行なう「組立応援パック1」をお願いした

 今回は、組み立てと最低限のチェックだけを行なう「組立応援パック1」をお願いすることにした。料金は9000円(税別)である。組み立てを自分でやらないのに「自作」と言うかは微妙だが、自分好みのフルカスタマイズPCであれば最終的に同じだ。また、起動チェックの際に初期不良が出た場合は、自動的に交換してくれるという。同じパーツが品切れだった場合は、連絡が来るのでそこで改めて相談になる。

パーツの構成案をまとめて店舗に突撃
予算とやりたいことだけを決めて店舗で相談するのもあり

 まずは、自宅にてドスパラの通販サイトを見ながらパーツを選定。サイトを元にしたのは、通販であつかっているパーツのほうが確実なうえ、商品ページ内のリンクから30分ごとに更新される店舗在庫が確認できるからだ。そうして作成したリストをプリントアウトしてドスパラ秋葉原本店に向かった。ちなみに私が考えた構成は以下のとおり。

購入前の理想の構成
CPU Core i7 8700
マザーボード ASRock Z390 Extreme4
グラフィックス GeForce RTX 2060(Palit NE62060T18J9-1062A)
SSD 1TB SSD(SanDisk Extreme PRO SDSSDXPM2-1T00-J25)
HDD 4TB HDD(TOSHIBA MD04ACA400)
メモリー 16GB
ケース CoolerMaster CM 690 III ブラック
CPUクーラー 4000円くらいのものをその場で選ぶ
電源 Thermaltake PS-TPG-0850DPCGJP-R (850W)
光学ドライブ DVDスーパーマルチドライブをその場で選ぶ
OS Windows 10 Pro(64bit)

ドスパラ秋葉原本店でPCパーツを購入することにした

 店内2Fのパーツフロアにて、店員さんに声をかけPCパーツを丸ごと一台分ほしいこと、そして組立応援パック1を使いたいと伝えると、見積書を手に一緒に店内を回ってくれることに。まずは自分で作成したリストを見せ、それを元に見積書を埋めてもらう。その際、ビデオカードはもうこの型番は終了していて次世代型が出ている、この構成なら今後のアップグレードを考えても電源は750Wのモデルで十分などのアドバイスをもらった。最新のパーツ事情に詳しいスタッフさんに色々と提案してもらえるので、PCパーツについてあまり詳しくない人でも問題なくパーツ選びができるのはうれしいポイントだろう。

パーツフロアは2Fになる

まずはリストを見てもらって見積書の基本を作成。担当してもらったのはフロアマネージャー DIYパーツフロア主任の浅野 将史氏

ビデオカードを変更することになったので、展示品や値段表を見ながら相談した

在庫のあるCPUやメモリー、SSDの値段がひと目でわかる価格表。在庫切れかどうかも書いてある

 このくらいのスペックでなにかほかにオススメのパーツはないか聞いてみると、いまならCPUはRyzen 7のほうがコストパフォーマンスが良いことや、インテルにこだわるならCore i7-9700Kあたりはどうかといった提案も。ただ、私がずっとインテル派だったことと総合的な予算の都合がありCore i7-8700を通した。とはいえ、単にユーザーのほしがるものを売るだけではなく、安くて良いパーツがあるならそちらをいい意味で遠慮無くオススメしてくれることは、とても好印象であった。

今回一番こだわっていたのは、ケース。5インチベイやフロントUSBポートの数が多いモデルを探していたのだ

ビデオカードがずらり

マザーボードもたくさんあるが、店員さんが最適なモデルをオススメしてくれるので安心

電源は自作において重要。ここも不安なら店員さんと相談して決めよう

 今回は、私ががこだわりがあるくせにめんどくさがりなので、ほぼ自力でパーツを選んで組立応援パックを使用するという形になった。だが、このサービスを使う人はそれほどPCパーツに詳しくなく、予算とやりたいこと、例えば遊びたいゲームタイトルなどを伝えてくる人が多いとのこと。「10万円で3Dオンラインゲームが快適に動くモデルがほしい」といった感じだ。そうした要望に合わせてパーツを紹介してもらうわけだが、店員さんの対応は親切で説明はわかりやすく、これなら初心者でも安心して購入できると感じた。ちなみに筆者が考えた構成は以下のとおり。

決定した自作PCの構成
CPU Core i7 8700
マザーボード ASRock Z390 Extreme4
グラフィックス Palit NE62060S18J9-161F
SSD SanDisk Extreme PRO SDSSDXPM2-1T00-J25(1TB)
HDD TOSHIBA MD04ACA400 (4TB)×4
メモリ Corsair CMK16GX4M2A2666C16(8GB×2)
ケース CoolerMaster CM 690 III ブラック
CPUクーラー サイズ 虎徹 MarkII
電源 Seasonic SSR-750FM(750W)
光学ドライブ HDLS GH24NSD5
OS Windows 10 Pro(64bit)

 以前から使っている歴代パソコンのデータをほぼ丸ごとコピーしたいためHDDが大量になったうえ、Blu-ray Discドライブもあとで追加することを店員さんに伝えると、マザーボードに付属するSATAケーブルでは足りなくなる可能性を指摘してもらった。こうした細かいところまでの気遣いは、店頭で相談しながら購入する場合の大きなメリットの1つであろう。

納品までは時期によるが5~10日程度

 最後に気になるところは、購入してから実際に届くまでの期間だ。これは、シーズンによるのだが、早ければ5日程度、お盆や正月など注文が増える時期は10日程度で発送になるとのこと。週末かそのちょっと前に店舗に行って購入すれば、次の週末には自宅に届くと考えて良いだろう。どうしても気になる場合は、行く前に店舗に電話してどれくらいかかるか聞くのもいい。

店内にも組立代行サービスのお知らせがある

 組み立てが終了して発送可能になった段階で電話をしてもらうことも頼めるので、その時に都合のいい日を指定すれば受け取りもラクだ。

自作初心者から上級者まで活用できるサービス

 ドスパラが提供している「自作パソコン組立応援パック」は、BTOもよくわからないといった初心者から、組立作業はちょっと不安といった中級者、組み立てに時間が取れないだけの上級者まで幅広くオススメできるサービスである。さらに、組む作業はめんどくさすぎて誰かにやってほしいという私のような怠け者にも最適だ。PCパーツショップを巡って1円でも安いパーツを各店舗で購入したいという猛者はともかくとして、自作PCをパーツ単位から選びたいというなら、ぜひとも活用してほしい。

 次回以降は、実際に組み立て作業を行なう様子や、届いた状況などをレポートしていく予定だ。

■関連サイト

カテゴリートップへ

関連サイト