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松村太郎の「"it"トレンド」 第270回

Insta 360 Goが実現した本当の「ウェアラブルカメラ」

2019年09月06日 19時00分更新

文● 松村太郎(@taromatsumura) 編集● ASCII編集部

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アプリ編集を楽しいと感じるかどうか?

 基本的な使い方は、15秒もしくは30秒のビデオをワンタッチで撮影するというものです。本体を押し込むと、背面にあるボタンが押されて通常のビデオ撮影が開始されます。

 動画は1:1の正方形で記録されますが、アプリでこれを横長、縦長、あるいはスクエアのままで書き出すかを選ぶことができます。とりあえず撮影時は、身につけて、本体を押して撮影していけばよいというものです。

 ただ、この状態ではインジケーターは自分から見ることができず、確認しようと覗き込むと自分の顎が映り込むぐらいに広角。これは周りの人に対して「撮ってる」ことを伝える役割であることがわかります。

 そのほかの撮影機能にはタイムラプスや写真、スローモーションなどがあり、本体を長押ししてからタップ操作で撮影をする仕組みです。とは言え、正直この操作はあまり使いやすいものではありませんでした。前述のようにインジケーターが見えないため、ちゃんとタップが認識されたかどうかわからないから。そのためスマートフォンのアプリからの操作の方がいいのではないかと思いました。

 Insta 360 Goを装着して走ってみたり、ちょっとした障害物を飛び越えてみましたが、動画ではそのことに気づけないぐらいに手ぶれ補正が効いています。FlowStateを20g以下のボディーにも搭載し、不安定になりがちなウェアラブルカメラの映像をビシッと止めて補正しています。

Insta 360 Goにちょうどよいエリアは?

 Insta 360 Goに合わせて配信されているアプリでは、撮影されているビデオを取り込んだり、それらを編集したりすることができる仕組みを用意しています。前述のように、バッテリーケースを直接iPhoneに差し込んだり、ケーブルを使ってAndroidスマートフォンに繋ぐだけで写真を取り込める点は非常に手軽です。

 しかもAIを使ってクリップ編集をしたり、映像をぐるぐると回転させる効果をつけたり、ウェアラブルカメラの映像をコンテンツ化する楽しみは非常に大きいものでした。InstagramやSnapchatなどのストーリーズ、あるいはTikTokに素早く動画を共有するにはぴったりで、取り込んで編集して共有するというワークフローも自然なものに仕上がっていました。

 あるいは共有しないビデオにとっても、Insta 360 Goは活躍してくれそうです。

 たとえば、子育て世代であれば、スマートフォンやカメラを手に持たなくても安定したビデオを撮ることができますし、ペットとの時間にも最適でしょう。とにかく小さくて軽いため、完全なハンズフリーを実現できるメリットは、あらゆる場面に及びそうです。


筆者紹介――松村太郎

 1980年生まれ。ジャーナリスト・著者。慶應義塾大学SFC研究所上席所員(訪問)。またビジネス・ブレークスルー大学で教鞭を執る。モバイル・ソーシャルのテクノロジーとライフスタイルについて取材活動をする傍ら、キャスタリア株式会社で、「ソーシャルラーニング」のプラットフォーム開発を行なっている。

公式ブログ TAROSITE.NET
Twitterアカウント @taromatsumura

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