塩元帥のこだわりを知ることで
キンレイの実力も見えた
店長の太原さん曰く、おいしいラーメンを作るにあたって気をつけていることは、「味を変えない」ことだそう。しかし、言うは易く行うは難し。レシピ通りに作ればOKかと思えば、さにあらず。たとえば豚骨や鶏ガラは季節によって脂のノリが違うのだそうで、どれぐらい煮込むか、アクをとるタイミングはいつか……などは、けっして一定ではないのだとか。素材を見極めるスタッフの腕が問われます。
とくにスープの管理には気を配っており、味を変えないのみならず、「切らさない」ことにも注意しているそう。ラーメン店においては「スープがなくなったら終了」というところもありますが、塩元帥では、それは厳禁。営業中もスープを作り、閉店までしっかり提供することを心がけているそうです。
西中島塩元帥には製麺室もありました。気温や湿度が変われば、当然、粉にも影響が出ます。自家製麺だからこそ、細心の注意を払っていると太原さんは語っていました。たとえばラーメンなら、製麺後に1日寝かせた麺を使う。つけ麺なら、製麺直後すぐの麺を使う……といった具合。このような配慮ができるのも、各店舗で製麺が可能な塩元帥ならではの強みです。
塩元帥の客層は、時間帯や季節によって異なりますが、家族連れのお客さんの比率が多いのだとか。筆者が訪れた8月は夏休み時期でもあるため、とくに多いとのことでした。多数のお客さんが来店しようとも、スープを切らさず、開店から閉店まで同じ味を供給し続ける。当たり前のようですが、これを続けていくことは並大抵ではないでしょう。ラーメンのおいしさと同じくらい、こだわっているポイントなのかもしれませんね。
ちなみに太原さんも、キンレイ「お水がいらない 塩元帥 塩ラーメン」を実食済み。「おっ、普通においしいな、と思いました。焦がし玉ねぎやゆずの香りなども、店舗のものに近かったです」と語ってくれました。
今回、塩元帥のラーメンを実際に食べてみて、キンレイの商品が目指したところも見えてきた気がします。冷凍食品で店頭と同じものをそのまま再現するのは、さすがにむずかしい。そこで、さまざまなダシによる奥深いスープ、つるっとした食感の麺、トッピングによる香りのアクセントなど、できる範囲でツボをおさえた、同じ路線のラーメンを目指したのでしょう。
塩元帥によく訪れるというラーメン好きの人は、冷凍食品だとあなどらず、キンレイのラーメンをチェックしてみてはいかがでしょうか。逆に、キンレイのラーメンにうなった人は、ぜひお近くの塩元帥へ足を運んでみてくださいね。
モーダル小嶋
1986年生まれ。担当分野は「なるべく広く」のオールドルーキー。編集部では若手ともベテランともいえない微妙な位置。
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