ECSは21日、業界関係者向けのイベント「2019 ECSスマートソリューションデー」を都内で開催。日本市場における事業戦略と新製品を発表した。
イベントでは、2020年発売予定の小型PC「LIVA Z3 PLUS」シリーズを国内で初めて披露した。ラインナップは、薄型の「LIVA Z3 PLUS」と、2.5インチシャドウベイとCOMポートを装備する「LIVA Z3E PLUS」の2モデル。
Amazon Alexaに対応した小型マイク4基とスピーカーを内蔵しているのが、従来のLIVAシリーズにはなかった最大の特徴だ。5m以内の声を拾えるとしており、PCとしてもスマートスピーカーとしても機能するようになっている。
「LIVA Z3 PLUS」シリーズのスペックだが、CPUはコードネーム“Comet Lake”ことインテルの次世代Core iシリーズを搭載。メモリーはDDR4 2400MHzのSO-DIMM×2、ストレージはM.2 SSD×1を備える。ネットワーク機能としてギガビットLAN×2とWi-Fi(IEEE802.11ac)、Bluetooth 4.2を搭載する。
製品は2020年1月に発売予定だが、インテルがComet Lakeを出荷しないことには量産を開始できないため、プロセッサーの供給が遅れたり供給量が少ない場合には、製品の発売もそれに合わせて遅れるとのこと。
空間に映像を映し出す特殊なレンズ
パートナー企業の出展ブースで興味深かったのが、浮遊映像のデモンストレーションだ。これは「浮遊映像用マイクロレンズ」を通して液晶ディスプレーの映像を映し出すことで、空間上に映像が浮遊しているように見せる技術。ホログラフィーのような投影式の虚像ではなく実像として映し出すので、非常に輝度が高いのが特徴だ。
このレンズをスマートスピーカーなどに搭載することで、擬人化したキャラクターとコミュニケーションが取れるデバイスを開発していくとのこと。そのベースとなるタブレットやスマートスピーカーの製造でECSと協業していく方向で話が進んでいるという。浮遊映像投影機能付きのLIVAシリーズなどが発売されれば、大きな話題となりそうだ。