「FREETEL」ブランドでスマートフォンなどを展開していたプラスワン・マーケティングの元社長・増田氏が立ち上げた新しい会社「TAKUMI JAPAN」は独自の翻訳機の販売やシャオミ系列のゲーミングスマートフォンを技適を取得して日本で販売するなど、再び積極的な動きを見せています。今年1月に新会社を立ち上げたときにはフィーチャーフォンを販売したいという話をしていましたが、その「シンプル4Gケータイ」がアメリカで発売されました。
販売されているのは「eTalk」という名前の4Gフィーチャーフォン。販売キャリアはVerizonで、MVNOではなくアメリカ最大のMNOキャリアからといのはちょっと驚きです。増田社長の端末開発にかける熱意と人脈などがあって最大手からの販売が実現したのかもしれません。価格は約60ドル(約6400円)です。FREETEL時代から「日本品質」を謳っていましたが、このeTalkも質感は悪くなく、シンプルな外観には好感が持てます。なお、外部ディスプレーは1.44型です。
フィーチャーフォンですから特筆する機能はありません。「キーが押しやすいかどうか」といったあたりも、この製品の良し悪しにはあまり関係ないでしょう。このeTalkは日本のベンチャーがアメリカトップキャリアに製品を納入した、という点が大きく評価される製品なのです。
製造はもちろん中国ですが、iPhoneが中国製であることをもはや誰もなんとも思わないでしょう。このeTalkも日本の品質管理を受けているので、仕上がりも良好です。そして、プリペイド販売品のため、あらかじめVerizonのプリペイドSIMが装着されています。
アメリカ滞在中に通話してみようと思ったのですが、プリペイドSIMのアクティベーションがうまくいかず、数日の滞在中に開通する時間がなく、今回は本当に「買っただけ」になってしまいました。
アメリカでは今、アルカテルの折りたたみ型フィーチャーフォンが各MNO、MVNOキャリアから販売されています。しかし、アルカテル端末を製造しているTCLの携帯電話事業が不調のため、今後後継モデルが出てくるかどうかわかりません。もしかするとTAKUMI JAPANのeTalkが他のキャリアからも出てくる可能性もあります。
OSはAOSPですがUIはフィーチャーフォンに特化しているのでアプリケーションが追加できるわけではありません。一方でVoLTEに対応しているので音声通話の品質はかなりクリアだと思われます。長電話をするならスマートフォンを使うよりも使いやすいかもしれません。ということでVerizonのプリペイドSIMを持っている人ならアメリカで通話するときだけSIMをスマートフォンから入れ替えて使う、なんてこともできるわけです(面倒ですけどね)。
このeTalkを参入の入り口にして、今後TAKUMI JAPANがスマートフォンをアメリカに送り出す、なんて動きが起きたらそれも面白そう。次の新製品に期待したいものです。
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