様々な業務課題を「Windows 10 IoT」で解決! 第6回
導入の不安は専門家・菱洋エレクトロに聞け
間近に迫ったWindows 7 EOS、その移行方法を改めて整理する
2020年01月06日 11時00分更新
【対策3】Windows 10 IoTを搭載したハードに入れ替える
導入方法としては最もシンプルだ。新しいハードを購入すれば、初めからWindows 10が動作する条件が満たされており、かつ性能的にも最新のものとなるため、生産性の向上という観点でもメリットがあるだろう。
パソコン用のOSであれば、ここは大きな問題にはならない。常に最新OSにすれば、セキュリティも安定性も高く保て、ユーザーメリットになることが多い。
しかし、企業や組み込み用途では、事前検証が不十分な状態での機能追加がデメリットになるケースもあるだろう。
その場合に検討したいのが「Long Term Servicing Channel」(LTSC)と呼ばれる、固定化モデルを採用したWindows 10の導入だ。基幹業務システムなどのミッションクリティカルな用途のほか、工場の制御システム、POS、ATMといった組み込み向け用途では、最新機能の追加はあまり必要なく、むしろOSの更新のたびに再起動が掛かったりすると、事業の継続性に影響が出るといったニーズに応えるものだ。
最新版は「Windows 10 IoT Enterprise 2019 LTSC」となり、10年サポートに対応した、従来で言えば「Windows 7 for Embedded」に相当するエディションとなる。特に、シンクライアント、POSレジ、写真プリンター(MFP)、監視カメラなど、これまでEmbedded版のWindowsを使ってきたユーザーにとってはメリットのある選択となる。
Windows 10 IoTをOS単体で購入し、専用機として製品用に使いたい場合は、別途マイクロソフトと契約する必要がある。また、Windows 10 IoTをOS単体で購入し、自社利用することはできない。詳しくは、菱洋エレクトロなど、事情に詳しい代理店に問い合わせることをお勧めする。
また、以下のHPなど、Windows 10 IoT搭載済み製品を用意しているベンダーもあるため、購入を検討したい場合は参考にしてほしい。
Windows 10 IoTをOS単体で購入し、専用機として使うなら
キッティングでの導入が便利
日本HPでは、コンフィギュレーションサービスを利用し、HPの工場内でWindows 10 IoTをインストールしたPCの提供を実施している。対応するのは、Windows 10 IoT Enterprise 2019 LTSC版。製品はCDS作業とOSライセンス代を含んだ状態で出荷される。キッティングまで済ませた状態で入手できるため簡便で、Windows 10 IoTライセンスを別途に購入する必要がないのが利点だ。
ロックダウン機能を除いて、ほぼ通常版のWindows 10の同等機能が利用でき、最大10年間、機能アップデートなしに同じOSイメージを使い続けられる。
LTSCは目にする機会が少ないが、菱洋エレクトロなど、代理店に問い合わせれば、導入方法だけでなく、利用可能なハードウェアを含めて適切なサポートをしてくれるだろう。
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