スマートフォンやノートPCを数多く出しているLGエレクトロニクス(以下、LG)ですが、日本ではどちらかといえば高性能なPC用ディスプレーや家電に力を入れています。1㎏を切る超軽量のノートPC「LG gram」など面白い製品も出していますが、海外ではそれ以外にも注目すべき端末をいろいろと出しています。
たとえば「LG 2in1」。その名の通り、2in1のノートPCです。LGはgramシリーズにも2in1 PCを用意していますが、こちらの製品は低価格・小型が特徴の「10T370-L860K」。ディスプレーサイズは10.1インチ(1280×800ドット)、メモリーがDDR3L 1600 2GB、内蔵ストレージがeMMC 64GB。特定の学習ソフトやウェブを使うといったライトユース向けのスペックです。
重量は本体510g、キーボードが490g。サイズは173.2×244.2×17.5mmと、学生のカバンにもラクに入る大きさです。キーボードは充電不要で使えます。価格は約50万ウォンと、日本円で約4万4000円という価格。学生、といっても高校生や大学生ではなく、小学生や中学生向けの製品といえるかもしれません。スペックが低い分ゲームには向きませんが、そのほうが勉強に打ち込めていいのかもしれませんね。
LGの製品がよく売られているのはやはり韓国。電脳ビルなどにもLGのPCやスマートフォンは売られていますが、LGは自社製品を扱う「LG BEST SHOP」を韓国全土に展開しています。江南区役所そばにあるフラッグシップストアは、スマート家電やスマートTVまですべてがそろうLGの総合デパート。ここに行くと日本では見慣れぬLGの製品に出会うことができます。
韓国のスマートフォンは基本的にはキャリア販売。ただし、元からSIMロックはかかっていません。そのため単体で入手すれば、他国のSIMを入れて使うことも可能です。街中のキャリアの店では単体販売はしていませんが、LGの店舗では定価に10万ウォン(約8700円)を追加すれば単体で購入できるものもあります。製品の中には海外より先に韓国で先行販売されるものもあります。
一番の目玉は、外付けディスプレーカバーで2画面になるLG V50 ThinQ。価格は10万円をこえますが、2つの画面で2つのアプリを使うことができるのは便利です。不要な時はカバーを外せば普通のスマートフォンとしても使えます。ただ、このカバーは現在品切れ中とのこと。多くの購入者が同時にカバーを買うので、生産が追い付いていないようです。
ミッドレンジ製品で注目は「X6」。海外では「Q60」として販売されているモデルで、約3万円の低価格ながらもMILスペックに対応。ディスプレーは6.26型(1520×720ドット)、CPUはHelio P22、メモリー3GB、内蔵ストレージ64GB。カメラはこのクラスでも充実しており1600万画素+200万画素+500万画素のトリプル仕上げです。
日本よりも先に通信料金の大改革に踏み切り、「iPhone無料」といったゆがんだ販売を撤廃した韓国では、それなりのスペックで十分な消費者向けにミッドレンジ端末が多数販売されています。X6はそんなコスパ重視のユーザーにも、トリプルカメラの体験を提供する意欲的な製品なのです。
低価格端末といえば3GフィーチャーフォンもLGは多く出してきました。日本でもいまでもフィーチャーフォンユーザーは一定の数いますから、再びLGの「ガラホ」タイプの製品を日本に出してほしいものです。
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