ディスプレーはNTSC比約72%、GeForce MX250搭載
写真編集できる性能と液晶、しかもモバイルできる薄型軽量14型ノートPC
マウスコンピューターが販売する「DAIV-NG4300」シリーズは、数多くのラインナップを持つ同社のラインアップの中でもクリエイター向けに用意されているDAIVシリーズの14型ノートパソコンだ。
DAIVブランドのマシンは、パソコンというよりはワークステーションに近く、業務用途も視野に入れた構成になっており、どちらかというと性能重視のシリーズだという印象が強かった。しかし、今回の新機種となるDAIV-NG4300シリーズは、薄く軽くモバイルノートのような仕上がりになっている。最近仕事のお供に携帯性重視のノートパソコンがほしいと思っていた私にとって、かなり気になるノートパソコンなのだ。
写真編集がしっかりできるモバイルノートパソコン
私はロケなどの出先で、デジカメで撮影したデータを確認するためにノートパソコンを持ち歩くことが多い。以前は軽いモバイルノートを利用していたが、現場でのチェックと実際にデスクトップパソコンで作業をした際にわずかではあるが色やコントラストが違うことがあったり、ディスプレーの視野角が狭くて確認しにくいなどがあって、最近はしっかり使える15.6型ノートを使うことが多かった。しかし、やはり性能のよいノートは大きめでけっして軽くはなく、軽量かつしっかりとした性能のマシンはないかと探していた最中でもあった。ということで、今回の14型であるDAIV-NG4300シリーズのレビューの話を聞いて、飛びついてしまった。
DAIV-NG4300シリーズは、基本スペックとしてCPUにCore i7-8565U、GPUにGeForce MX250を搭載している。また、試用機の「DAIV-NG4300U1-M2S10」にはメモリーが16GB、ストレージはMVMe接続の1TB SSDを採用し、価格は17万5824円からとなっている。一番ベーシックなモデルでも8GBメモリー、256GB SSDという構成で、価格は14万3424円なので、それほどの割高感はなく、モバイル用のメインマシンにと考えた場合でも十分なスペックになっているのはうれしい。
狭額ベゼルでコンパクトな筐体
しかもNTSC比約72%かつ広視野角
今回は、DAIV-NG4300シリーズの外観をチェックした。初見時に思ったのが、14型ノートのわりにはかなり小型だという点。これは、ディスプレーのベゼル幅が左右は約5mm、上辺は約11mmと狭額縁になっているからで、以前使用していた13.3型モバイル並の大きさにしか感じない。
加えて重要なのはこのディスプレーで、DAIVシリーズらしくNTSC比約72%(sRGB比で約102%)の広色域を持っている点だ。小さいだけのモバイルノートはいくらでもあるが、だいたいディスプレーにもそのしわ寄せが来ていて正直性能のよいディスプレーを持ったモバイルノートは少ない。
DAIV-NG4300シリーズのディスプレーは、色域が広いだけでなく視野角も広いので、複数人で画像を観る場合でも見る角度によって色や明るさコントラストが変わるというのが少なく、ロケ現場など外出先でも重宝しそうだ。
DAIV-NG4300シリーズのキーストローク約1.4mm、キーピッチ約18mmと、キーボードのサイズは十分に確保されている。キー配列は部分的に独特なものになっていて、スペースキーの左側がすぐにALTキーになっている。デスクトップ用のキーボードを普段使っている人だと慣れるのに少し時間がかかるかもしれないが、PhotoshopでALTキーをよく使う私としては、むしろこのほうがいいかもと思い始めている。
底面は、手前側にスピーカーらしきスリットと熱対策用スリットがある。CPUは、Uの型番のつく低消費電力型とはいえCore i7なので、熱の心配が若干ある。なお音は底面手前側にスピーカーがあってそこから音が出るが、内部に反響してディスプレー下のヒンジ部分からも聞こえてきて広がり感はかなり感じる。音質もノートパソコンとしてはよい方だ。
本体はマグネシウム合金を採用しており、金属らしい渋めの表面処理により質感も高い。以前にラインナップされていた14型のDAIVよりも質量で約46%軽量化されて、厚みは約31%薄く、接地面積は約20%小型化されている。今までのDAIV系はエッジの効いた尖ったイメージが強かったが、DAIV-NG4300シリーズは丸みが多く柔らかいイメージになっているのも、個人的に気に入った点の1つだ。
と、ここまで確認してDAIV-NG4300シリーズにはカードスロットがないことに気がついた。パソコンに内蔵されたカードリーダーは確かに使用頻度は高いが、ないのなら別途用意すればいいし、カメラから直接ケーブルでつなぐことも可能だ。また撮影時にパソコンで画像をチェックしながら進行する場合の多くはノートパソコンとデジカメをUSBケーブルで繋いで、リアルタイムで転送しながら確認しつつ撮影することが多いので、個人的には重要度はそれほど高くはない。使い方次第ではあるがカードスロットがないというのはチェックしたほうがいいだろう。
次回は実力を確認するために各種ベンチマークテストを行なってみたい。
試用機の主なスペック | |
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機種名 | DAIV-NG4300U1-M2S10 |
CPU | Core i7-8565U(1.8GHz) |
グラフィックス | GeForce MX250 |
メモリー | 16GB |
ストレージ | 1TB SSD(M.2接続/NVMe対応) |
ディスプレー | 14型(1920×1080ドット)、ノングレア、NTSC比72% |
内蔵ドライブ | ー |
通信規格 | 有線LAN(1000BASE-T)、無線LAN(IEEE 802.11a/b/g/n/ac)、Bluetooth 5.0 |
インターフェース | USB 3.0端子×2、USB 3.0(Type-C)端子、USB 2.0端子、HDMI端子、ヘッドセット端子、有線LAN端子 |
内蔵カメラ | 100万画素ウェブカメラ(Windows Hello対応) |
サイズ/重量 | およそ幅320.2×奥行214.5×高さ17.5mm/約1.13kg |
OS | Windows 10 Home(64bit) |