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PRIME X570-PRO/CSMやPRIME X570-P/CSMで使える

低コストでPC管理ソフトを提供、ASUS独自のマザーボード「CSM」モデルとは?

2019年07月20日 10時00分更新

文● 松野将太

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「PRIME X570-PRO/CSM」。実売価格は3万3000円前後。

 7月7日にAMDの最新CPU「第3世代Ryzenシリーズ」が登場し、あわせてX570チップセット搭載マザーボードも各社から販売開始されたのは記憶に新しいところだ。

 ASUSは合計9製品のX570マザーボードをリリースしているが、その中でもビジネス向けの製品群「PRIME」シリーズの2モデル「PRIME X570-PRO/CSM」と「PRIME X570-P/CSM」は、型番末尾に「/CSM」の表記が付与された「ASUS Corporate Stable Model(CSM)」プログラム対応製品となる。中小企業向けのPC管理ソフトウェア「ASUS Control Center」が付属するCSM対応製品については、国内での展開がこれまで小規模だったため、「まだよく知らない」、「通常モデルとの違いがわからない」という人も多いだろう。

ASUS JAPAN株式会社 OPビジネス事業部 テクニカルプロダクトエンジニアの中田秀さん。

 そこで、今回はCSMモデルのマザーボードとその利用方法について、ASUS JAPAN株式会社 OPビジネス事業部 テクニカルプロダクトエンジニアの中田秀さんに詳しくお話をうかがった。

中小企業で安価・シンプルな社内コンピューター管理が可能に

――本日はよろしくお願いいたします。まず、CSMプログラムとは何かについて教えてください。

「ASUS Control Center」をインストールしたサーバーの管理画面。CSMモデルならソフトウェアのライセンス料も必要なく、200台までのPC管理を実現できる。

中田さん CSMプログラムは、中小企業やSOHO向けに低コストで社内コンピューターの管理ソフトウェアを提供しようというASUSの新しい試みです。専用の管理ソフトウェア「ASUS Control Center」を使用することで、管理者の業務負担、適切なソフトウェアアップデートの適用といった、PC台数の増加に伴い企業が抱えるコンピューター管理の問題を低コストで解決しようというのが主な目的になります。具体的には、子機となるクライアントPCへのソフトウェア一括配布、デバイスへの識別番号の付与、USBポートの制御のほか、各PCの状況のモニタリングや遠隔からの電源投入、問題が起こった際のアラートメール送信といった、社内PCを管理する上での基本的な機能が利用できるわけですね。

――型番末尾に「/CSM」が付かないモデルもありますよね。実際の違いはどこにあるんでしょうか?

中田さん 末尾にCSMが付く製品と付かない製品の違いは、CSMのアクティベーションキーが同梱されるかどうかで、ハードウェア面での差異はありません。CSM版の「ASUS Control Center」を利用するためには、サーバー側とクライアント側のどちらも台数分のアクティベーションキーが必要となりますが、仮にマザーボードが故障した場合、CSMが付かないマザーボードを購入いただいても、故障前のキーがあればそのまま利用できます。

――マザーボードの性能的には変わりないわけですね。価格には違いがあるのでしょうか?

中田さん マザーボードの価格は500~1000円ほどの差がありますが、ソフトウェア「ASUS Control Center」の利用は無料で、使用期限も無制限となっており、中小企業やSOHO用途であれば安価に管理体制を構築できるのが特徴です。CSMモデル自体は通常の販売店さんで取り扱いがあるので、個人の方でも購入できます。今回持ってきた「PRIME X570-PRO/CSM」は、国内で初めて販売するAMDプラットフォームのCSM対応モデルです。

――マザーボードさえ購入してPCを組めば、その後は無料で管理ソフトを使っていけるということですね。中小企業のシステム管理だと、ライセンス料が必要ないのは大きいのではないかと思います。

「ASUS Control Center」のネットワーク構成。CSMモデルでは同じCSM対応のマザーボードのみが管理対象となる。別途提供されるエンタープライズ版では、他社製PCやノートPCの管理も可能。

中田さん はい。そこまで多くの機能は求めていないユーザーに対して、高額になりがちな管理ソフトウェアの導入費用を抑えられるので、一定のニーズはあるのではないかと思っています。「ASUS Control Center」には、より大企業向けのエンタープライズバージョンも用意しているのですが、そちらは弊社とのライセンス契約が必要で、CSMモデルではない他社製PCもクライアントに設定できるメリットがあります。BMC(サーバー管理用のチップ)の機能に一部利用制限があるといった細かな違いはありますが、シンプルな管理であれば、CSMモデルでも問題なく利用できるかと思います。

――アクティベーションキーがあれば利用できるとのことですが、「ASUS Control Center」の導入はどのように行なうんでしょうか?

中田さん このあと実際に見ていただきますが、サーバー側ではOracleの仮想化ソフト「VM VirtualBox」を使用し、Windows上でLinuxベースの「ASUS Control Center」を運用することになります。まずは「VM VirtualBox」をインストールし、そこにダウンロードした「ASUS Control Center」のOVAファイルをインポートすれば、あとは手順に沿って「ASUS Control Center」をインストールできます。VirtualBoxでの提供については、インストールに伴う設定の手間を極力減らせること、OSによってアプリケーションの構成などを行なうことなく、均一な提供ができる利点を活用したいため採用しました。

「ASUS Control Center」は、Oracleの仮想化ソフト「VM VirtualBox」上で動作する。インストール時の手間などを極力削減したいとの意図だという。
インストール後はスマートフォンのブラウザーからも管理が可能。

――「ASUS Control Center」の導入事例を教えてください。

中田さん 代表的なものですと、2017年には国立台湾大学の図書館端末に100台、2018年には精密機器メーカーのHIWIN Techの端末に6000台(エンタープライズ版)、中国のShanghai Commercial & Savings Bankで70台の導入事例があります。日本では、現在は展示会やイベントでの広報などを積極的に実施している段階です。

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