ゲーミング性能と、「OBS」を使って実況配信中の負荷をチェック
AMD50周年記念CPU搭載の特別仕様PC、多コアでゲーム実況配信に強い!
2019年07月17日 09時00分更新
ここ数年のトレンドとして、多コアCPUの台頭がある。科学計算やCGレンダリング、シミュレーションなどの純粋な計算用途では明らかに性能が高くなるものの、Officeソフトの利用や動画視聴、ネットサーフィンなどの一般用途ではほとんど効果を成さない。そもそも一般用途では高いCPU性能が要求されることがないため、性能を発揮できるシーンがないのだ。
ゲームも多コアCPUの効果がないものの1つとして挙げられてきたが、最近のゲームはマルチスレッドへの最適化が進んできており、意外にも効果は高めだ。といっても、4コア以上あれば問題なしといったレベルなので、8コアを超えるようなCPUで効果を実感できることはまれだろう。
とはいえ実際のパソコン利用を考えてみると、多くの場合、複数のソフトを同時に利用している。Officeソフトを使う場合でも、ブラウザーで調べものをしながら、裏で動画変換しながらなどといったような、「ながら作業」をしている人は多いだろう。こういった複数のソフトを同時に使う場合は、多コアCPUが断然有利となってくる。
ゲームにおいても、ブラウザーやチャットソフトを開いて使うといったように、複数のソフトを使うことは多い。中でも、とくにCPU性能に影響がある用途といえば、実況配信だ。プレー中のゲーム画面をキャプチャーし、それを圧縮してインターネットに送信するといった作業が高速に行なわれるだけに、かなりの高負荷となる。
サイコムの「G-Master Spear X470 AMD 50th Edition」は8コア16スレッドのAMD Ryzen 7 2700X Gold EditionとRADEON VIIを搭載したハイスペックゲーミングパソコンだが、実況配信に使うとどのぐらいの負荷になるのかを試してみた。
試用機の主なスペック | |
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機種名 | G-Master Spear X470 AMD 50th Edition |
CPU | Ryzen 7 2700X Gold Edition |
グラフィックス | Radeon VII |
メモリー | 16GB |
ストレージ | ADATA XPG SX8200 Pro(M.2 PCle SSD 512GB) |
内蔵ドライブ | Blu-ray:Pioneer BDR-209BK/WS2+ソフト(標準はDVD:ASUS DRW-24D5MT+書き込みソフト) |
ケース | Cooler Master CM690III(クリアサイドパネルタイプ) |
通信規格 | 有線LAN(1000BASE-T) |
電源 | SilverStone SST-ST75F-GS V2(750W/80PLUS Gold) |
サイズ | およそ幅230×奥行502×高さ507mm |
OS | Windows 10 Home(64bit) |
重量級のゲームタイトルも快適にプレーできる性能
まずは定番のベンチマークソフトを使い、ゲーミング性能を調べてみよう。今回試してみたのは、軽量級ゲームの目安にしやすい「漆黒のヴィランズ ベンチマーク - ファイナルファンタジーXIV」(以下、FFXIVベンチ)と、重量級の「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマーク」(以下、FFXVベンチ)の2つ。これらのベンチマークソフトはNVIDIA製のGPUの機能を多く取り入れていることもあり、AMD製のGPUでは不利となることが多いのだが、ざっくりとした性能を見るのに便利なので採用した。
まずはFFXIVベンチから見ていこう。条件は「1920×1080、最高品質、フルスクリーンモード」とした。
結果は見ての通り、スコアが12850と高いものとなっていた。スコアが7000以上で評価が「非常に快適」となるのだが、これを大きく上回る。このランクのゲームであれば、何も考えずに画質を高めて問題なく遊べるだろう。
続いて、FFXVベンチの結果を見てみよう。こちらは画質設定を変えて、「標準品質、1920×1080、フルスクリーン」「高品質、1920×1080、フルスクリーン」の2通りで試してみた。
FF15ベンチは重量級のテストとなるだけに、さすがにFF14ベンチと比べて評価は下がりがちだ。とはいえ、標準品質であれば「とても快適」、高品質であっても「快適」となるだけに、プレーで困ることは少ないだろう。