SUPER GT第4戦タイは最後の最後で10号車GAINAR GT-Rが大逆転優勝!
2019年07月10日 15時00分更新
独走に見えた決勝
しかしファイナルラップでドラマが!
決勝レースはタイ現地時間で30日15時、日本時間で17時から開始です。タイ戦ではパトカー先導によるパレードラップはなく、フォーメーションラップを経て決勝レースがスタートしました。
25号車が見事にスタートダッシュを決めたものの、予選2番手の56号車が裏のストレートまでに25号車を抜き去りました。オープニングラップをトップで帰ってきた56号車はその後もレース終盤までトップをキープしていきます。
56号車の後方で粘っているのが先ほど抜かれてしまった25号車。しかし、25号車の2番手も盤石とはいきません。序盤の2位争いに絡んできたのが7号車(D'station Vantage GT)と10号車(GAINER TANAX triple a GT-R)。そう、10号車もオープニングラップで7位スタートから大きくジャンプアップし、4位にまでポジションを上げていたのです。
その勢いに負けたのか、それともタイヤ無交換作戦のためタイヤ温存なのかは定かではありませんが、25号車はジリジリと後退を余儀なくされます。各車がピットインをし始める頃、31周目(以下GT500クラス基準)に25号車がピットイン。やはりタイヤ無交換作戦でピットアウトします。
37周目にGT500のホンダ勢3台が絡む大クラッシュが発生。1台がコース上に止まってしまうという状況の中で、セーフティーカー導入を見越してなのかこれまでピットインを遅らせてきた7号車が38周目にピットイン。そして左2輪交換という大きな賭けをしてのピットアウト!
セーフティーカーは43周目に解除。大きなマージンを築いていた56号車は、セーフティーカー導入によりそのマージンが帳消しになりました。そのすぐ後ろに、10号車、11号車(GAINER TANAX GT-R)、65号車(LEON PYRAMID AMG)と続き、そしてタイヤ左2輪交換で賭けに出た7号車の順番。
レース終盤は56号車と10号車の2台による熾烈なバトルで、3番手までは約10秒の差ができていました。 また、60周目に5位つけていた7号車は、右リアタイヤバーストにより戦線離脱するなど大きな動きもあったのです。
そして迎えたファイナルラップ。GT300のトップ争いにGT500の3位争いが絡んだその時に、ドラマが生まれました。56号車が同じチームのGT500マシンに道を譲ったその瞬間、そのマシンにピッタリとくっついて10号車が続きました。譲る状態になっていた56号車はなす術なくオーバーテイクされてしまったのです。
そのまま10号車がトップでチェッカーフラッグをくぐり抜け優勝! 劇的なラストラップのドラマを経て優勝をもぎ取った10号車。ドライブしていた石川京侍選手にとってはSUPER GT初優勝でした。
次戦はSUPER GTでもっとも暑い、それこそタイ以上に暑いうえ、800kmという距離で8月3~4日に開催される第5戦の富士500mileです。いまから数多くのドラマが期待されるレースになるでしょう。
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