画質はキレイだが、クルマ特有の問題にぶつかる
機能面では、ソニーのアクションカムの場合、別ファイルになりますが速度や緯度経度などの情報も同時に記録されているので証拠能力も高いと思われます。ただ気になるのは動作安定性で、一般的なドラレコと同じように炎天下に駐車した後にアクションカムを起動させようとすると、ドラレコは動作したにもかかわらず、アクションカムは反応しないということがありました。
マニュアルを見たところ諸元表に「動作温度:-10~40度、保存温度:-20~60度」と明記。夏の車内は70度を超えることもあり、アクションカムを車内に放置すると暑さで動かないどころか壊れてしまう可能性があるのです。ちなみにドライブレコーダー「コムテックZDR-026」の諸元表を見たところ、車の中で使われることを前提としているだけあって「動作温度範囲:-10~60度」とのこと。さらにソニーのHPには「監視カメラやドライブレコーダーなど長期間連続の使用は推奨しません」との一文もあり、当たり前ですがもともとドラレコ目的で作った製品ではないということです。
ですが、運用面や取り付け方の工夫次第、そして自己責任においてアクションカムはドラレコとして使えそうです。画質の良さに気を良くして夜間走行を試してみました。見直すと確かに綺麗です。
HDR-AS300夜間
ZDR-026夜間
夜間比較
比較用動画は2K画像をダウンコンバートしている都合、画質が劣化しています。
ですが、先行車のナンバー取り付け位置が低い場合、自車のヘッドライトまたは先行車の自照灯により、ナンバーの文字が白飛びして判別できないケースが出てきました。これでは当て逃げされた際、その状況自体は記録できても相手を特定することまではできません。
センサーはどちらもソニー製なのですが、ドラレコであるコムテックZDR-026の場合、より夜間に強いスタービスセンサーを搭載するほか、画像処理で白飛びを防止しているための成果でしょう。目的に合わせた絵作りの違いを感じた次第です。
【まとめ】アクションカム単体の運用は難しい
記録用ならドラレコのほうが優秀
その後も色々と試したのですが、個人的には「夏場の安定動作」と「夜間の白飛び」という2点を考えると、アクションカム単体のみの運用は難しいと感じました。運用面でも取り外しや録画や停止操作を忘れる可能性があります。そのいっぽうで、アクションカムの絵は綺麗で音声がクリアに録れることに間違いはなく、それはそれで魅力。
現在はドラレコはフロントウインドウ、アクションカムは運転席の後ろにつけてみる、というのはいかがでしょう。運転席側ですと直射日光が当たらないためアクションカムを守ることができますし、また側面も撮ることができます。この夏、おでかけする際はアクションカムとドラレコで愛車を守りながら思い出づくりをしてはいかがでしょう。