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業界人の《ことば》から 第348回

富士通のスマホブランド、arrowsがなぜ翻訳機を出すのか

2019年06月21日 12時00分更新

文● 大河原克行、編集●ASCII

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オフライン環境でも双方向翻訳が可能

 富士通コネクテッドテクノロジーズが発売した「arrows hello AT01」は、Wi-Fiに接続されていないオフライン環境においても、日本語と英語、日本語と中国語での双方向翻訳が可能なマルチ翻訳機である。

 道を聞いたり、なにかをお願いしたりといった短い会話であれば、本体の機能だけで、問題なく翻訳してくれる。

 さらに、Wi-Fiに接続しているオンライン時には、韓国語、イタリア語、フランス語、ドイツ語、ロシア語、スペイン語など28言語に対応し、長文の翻訳も可能だ。

 画面上部に表示された言語を話す際は、その横にある上側の赤い翻訳キーを操作。画面下部に設定した言語を話す際には下側の青い翻訳キーを長押ししながら話すと、音声を認識して、翻訳し、発声してくれる。

 また、画面上のリピートボタンを押せば、何度でも翻訳音声の再生が可能であり、聞き逃した会話も繰り返し聞き直すことができる。聞き取った音声と翻訳された内容は画面上に表示。会話音声と文章の両方で理解が深まることから、言語学習にも活用できるというわけだ。

 さらに、カメラ機能を利用して看板や案内表示、メニューなどを撮影すれば、文字翻訳が可能な「カメラ翻訳」機能も搭載。これも、英語、中国語であれば、オフラインでも日本語への翻訳が可能であり、Wi-Fi接続時には21言語の翻訳ができる。

 翻訳エンジンには、中国大手ポータルサイトを運営するネットイースの子会社であるユー・ダウ(Youdao)が開発した技術を採用。同社が発売している翻訳アプリ「Youdao dictionary(ユー・ダウ ディクショナリー)」は、中国でナンバーワンシェアを誇る。

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