元ガルパン宣伝担当、大洗があまりにも好きなので大洗で起業!
コワーキングスペースが13日プレオープン
大洗が好きになりすぎて、大洗で起業
「ガールズ&パンツァーの宣伝プロデューサーとして大洗にかかわる中で、大洗が好きになりすぎました。大好きな大洗に恩返しできたら、という気持ちもあります」と話すのは、株式会社ハイド&ルークの代表取締役 廣岡 祐次氏。
ハイド&ルークの会社設立 記者会見での言葉だ。廣岡氏はバンダイビジュアル(現 バンダイナムコアーツ)で、人気テレビアニメ「ガールズ&パンツァー」の宣伝プロデューサーとして、プロジェクト立ち上げから関わった人物だ。
起業のきっかけは、ガールズ&パンツァーの宣伝プロデューサーとして大洗町の人々と接したこと。大洗が好きだという気持ちが、いつしか「大洗を盛り上げるための仕事がしたい」という想いに結びついたという。
事業の軸は地域密着型のECサイト
コワーキングスペースも13日オープン
事業内容もユニーク。2019年秋のオープンを予定しているポータルサイト「ARISE GIFT」では、地域の商店とコラボレーションし、主に特産品を活かした限定アイテムの販売をする予定があるという。
廣岡氏によれば、大洗町の商工会に加盟している商店は200店ほどあるそうだが、そのうちの28%しかホームページを持っていないそう。前述の限定アイテムの販売だけでなく、「通信販売をしたいのに、やり方が分からない」といった商店の商品を代行して販売する窓口になったり、「遊び、宿泊、交通」をセットにしたパック商品を販売したりといった構想もあるようだ。
また6月13日には、コワーキングスペースとなる「ARISE CO-WORKING」をプレオープンする。ARISE CO-WORKINGは大洗町で初のコワーキングスペースになるそうで、誰でも利用が可能。料金は1時間500円、2時間1000円、3時間1500円、4時間以上の利用は一律2000円。月額会員コースも用意し、月額1万円でいつでも使い放題になる。
Wi-Fiや電源はもちろん完備。デスク、カウンターの作業スペースのほか、会議室も設ける。当面は平日の10時から19時まで、いずれは土日祝日も開放する予定だ。
「税理士さんには、本当に大洗にオープンするんですか? と何度も言われましたけど、大洗がよかったんです」と廣岡氏は話す。大洗町にはまだコワーキングスペースがなかったこと、リモートワークがさかんになる中で、「コワーキングスペースで仕事をする」という選択肢を大洗の町に作りたかったことが決め手となった。
なおポータルサイト、コワーキングスペース共に使っている「ARISE」という単語は、同社の展開する商品のブランド名として用いていくそう。「立ち上がる」など本来の意味に加えて、大洗の「洗」にもかけているという。
「よろず屋スタイル」で、地域活性化を目指す
この日はOaraiクリエイティブマネジメント 代表取締役の常盤 良彦氏と、大洗観光協会 会長であり割烹旅館 肴屋本店の代表でもある大里 明氏がゲストとして登壇した。
常盤氏はだいぶ前に、廣岡氏から相談を受けていたそうで「大洗で起業したいって相談を受けたときは、この人はなんてリスキーな道を通りたがる人なんだろうと思いました。でもチャレンジする人は大好きだし、話を詳しく聞くと、大洗で地域貢献がしたいという理念もしっかりとあることを感じた。水戸ホーリーホック(Jリーグ J2加盟のプロサッカークラブ)のスポンサーになっていきたいという話もあって、応援するしかないなと。私たちも協業しながら、新しいものを作っていきたいです」と話した。
大里氏も「最初は、大丈夫なのかな? と心配もしたんですけど、同時に楽しみだなとも思いました。いまの大洗に足りていないものを作っていってくれるんじゃないかと期待しています」と期待を滲ませた。
「まずは、コワーキングスペースとポータルサイトの運営を中心に動いていきますが、基本的にはよろず屋スタイルで。地域で困っている人がいれば、私たちにできることはありませんか? という姿勢でやっていきたいですね」と廣岡氏は話す。
ARISE CO-WORKINGは大洗シーサイドステーションの2階と立地のよさも特徴で、コワーキングスペースとしての運営だけでなく、大洗への移住者を対象とした懇親会や、起業家を集めたイベントなども開催していく予定だという。