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荻窪圭の“這いつくばって猫に近づけ” 第610回

キヤノン「EOS RP」は猫を撮るのに最適のカメラか!?

2019年05月13日 10時00分更新

文● 荻窪圭/猫写真家

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実は暗所での撮影に力を発揮するEOS RP

 保護猫シェルターものをもう1枚。実はこの日、α7 IIIとEOS RPの2台を持って撮影にいったわけで、α7 IIIの猫瞳AF発動時の画面を撮ろうとカメラをセットしたら、寝転がってた白猫がむくっと起きてレンズを覗き込んできたのである。

 その姿をとっさに撮ったのがこちら。カメラと猫の両方を捉えようと思ってたので縦位置で。人間って何かを覗き込もうとするとき、当然ながら片目で近づくじゃない。猫も同じポーズするのですなあ。この猫の利き目は右目だったようで。これ、今回一番面白い写真かも。

α7 IIIを向けたら急に寄っててレンズをじーーっと覗き込む白猫。レンズに自分の姿が映ったのかも。2019年4月 キヤノン EOS RP

 では再び外へ出よう。外猫と出会ったときはズームレンズが欲しいよね、ってことで24-105mm F4を装着。EOS RPにつけるにはちょっとヘビーだけどクオリティは保証付き。カメラを持って散歩するには万能のレンズだ。

 最後はそのズームレンズで撮った写真から2枚。まずは夜の公園。いきなり夜の公園ってのも変だけど、EOS R/RPって暗所でのAFが強いのだ。暗くてもピントがすっと合う。夜公園AF選手権があったら優勝できるかと思う……そんなんないけど。

 それはともかく、夜の公園で猫を見かけたのでしゃがんで呼び寄せようとすると、そのキジシロは近づくふりをして方向を転換し、遠くへ去るのかと思いきやいきなり爪研ぎ。やはり猫の行動は面白い。というわけで、さっと撮影。ISO12800になる暗さだったのだが無事この瞬間を撮れたのはAFの速さだ。

夜の公園で爪研ぎする猫。器物破損だ、とかそういうのはまあ目をつぶってやってください。 2019年4月 キヤノン EOS RP

 この超好感度でちゃんと撮れるのはさすがのフルサイズ。

 最後は逆に真っ昼間の写真。車の奥に白黒の猫が隠れて日向ぼっこしてたので、そーっとヨコに回ってちょっと近づいてしゃがんでしれっと撮らせてもらったのである。気になるけどちょっと警戒心出して片目でそーっと覗いて値踏みモードになってる感じがとっても猫らしいのである。

猫がいるところにだけ陽射しがあたって細くなった目がきらりと光ってるのがいい感じ。このあたりで可愛がられている猫らしい。2019年3月 キヤノン EOS RP

 EOS RPは猫瞳AFのような飛び道具も超高速連写もないから、一眼レフには不可能な超絶技巧を味わいたいぜ! って人には向かないけど、普通の猫撮影を普通にできる普通のフルサイズのカメラが欲しい人にオススメって感じかな。もうちょっと軽くて手頃なレンズも欲しいけど。

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筆者紹介─荻窪圭


著者近影 荻窪圭

老舗のデジタル系ライターだが、最近はMacとデジカメがメイン。ウェブ媒体やカメラ雑誌などに連載を持ちつつ、毎月何かしらの新型デジカメをレビューをしている。趣味はネコと自転車と古道散歩。単行本は『ともかくもっとカッコイイ写真が撮りたい!』(MdN。共著)、『デジカメ撮影の知恵 (宝島社新書) (宝島社新書)』(宝島社新書)、『デジタル一眼レフカメラが上手くなる本』(翔泳社。共著)、『東京古道散歩』(中経文庫)、『古地図とめぐる東京歴史探訪』(ソフトバンク新書)、『古地図でめぐる今昔 東京さんぽガイド 』(玄光社MOOK)。Twitterアカウント @ogikubokei。ブログは http://ogikubokei.blogspot.com/


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