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Ultra HD Blu-ray視聴に最適な小型PCを自作 第3回

UHD BD視聴とPCゲーミングを両立させる小型PCの秘訣

2019年05月06日 12時00分更新

文● 藤田 忠 編集●北村/ASCII編集部

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UHD BDの次はPCゲーミング!
GPUを使い分けよう

 マザーボード選びを失敗しなければ、スムーズに組めるUHD BD視聴マシンだが、1台でいろいろできるのがPCの姿だ。

 ここからは、UHD BD視聴マシンにビデオカードを搭載して、CPU内蔵GPUからの出力がマストなUHD BD再生と、搭載ビデオカードでの快適なPCゲーミングを目指してみた。

ビデオカードを追加で搭載。UHD BD視聴とPCゲーミングの両方を楽しめるマシンを目指した

ビデオカードにはGeForce RTX 2070搭載の玄人志向「GK-RTX2070-E8GB/DF/WH」を使用している

用途にあわせて接続を切り替える

 内蔵GPUによるUHD BD視聴とビデオカードでのPCゲーミングの両立で、一番簡単、確実なのは目的にあわせてケーブルの抜き差しとPCの再起動をすること。

 手間はかかるが、起動時に液晶ディスプレーに接続されているGPUが優先されるので、普段はビデオカード出力で日常用途やゲーミングを楽しみ、UHD BDを視聴したいときだけ、マザーボード側HDMI出力端子→液晶ディスプレーにしてPCを起動する形だ。物理的につなぎ替えるので、不安なく両方を楽しめるようになる。

CPU内蔵GPUが優先接続、出力されている状態なら、ビデオカードを搭載、認識されていてもUHD BDの再生は問題なくできる

 このケーブルの抜き差しを、スイッチひとつでできるのが4K/60Hz、HDR、HDCP 2.2に対応するHDMI切替器だ。実際にビデオカードを搭載した状態でサンワサプライ「SW-HDR41H」(4入力、1出力)を試したところ、問題なくUHD BDを再生できた。もちろん、UHD BD視聴時はPC起動時に表示をHDMI切替器でCPU内蔵GPU側に切り替えておく必要があるが、ケーブルの抜き差しは不要だ。

4K/60Hz、HDR、HDCP 2.2に対応しているサンワサプライ「SW-HDR41H」。高価だが、画質劣化はなく、切り替えも安定している

 なお、OS起動後にCPU内蔵GPUからビデオカード側への切り替えは可能だったが、逆はNGだった。HDMI切替器は選択肢としてありだが問題はコスト面で、サンワサプライ「SW-HDR41H」の実売価格は9000円前後になっている。追加で必要になるHDMIケーブル代を考えると、1万円程度の追加出費が必要になる。

 ほかにもHDMIで接続する機器があるなら別だが、液晶ディスプレーの入力端子が余っている状態で1万円の出費はもったいない。試しに、それぞれの出力を液晶ディスプレーに接続。OS側のマルチディスプレー設定を変更することで、UHD BD視聴とPCゲーミングを両立できないか、試してみた。

ひと手間必要だが追加コストは不要に!

 Windows 10 Ver1809(OSビルド:17763.437)で、1台の液晶ディスプレー(LGエレクトロニクス「32UK550-B」)にCPU内蔵GPUとビデオカードの出力を個別に接続すると、UHD BDとゲーミングでの切り替えが狙い通りにできた。

 液晶ディスプレーとの接続方法でWindows 10の認識は異なり、HDMIでの接続時はHDMI切替器と同じように、PC電源オンした際に表示されていた側が優先されるので、UHD BDとゲーミングにあわせて液晶ディスプレーの入力を切り替えればオッケーというわけだ。

 さらに、CPU内蔵GPU側で起動したあとに、そのままビデオカード側に切り替えることも可能だ。再度、CPU内蔵GPU側に戻すには、PCの再起動と液晶ディスプレーの表示切り替えが必要になるが、使い分けには十分だ。

シングルディスプレーとして認識され、UHD BDとゲーミングを1台とPCで楽しめる

PC起動後の切り替えは、CPU内蔵GPU→ビデオカードへの一方通行で、ビデオカード側も“ディスプレイ 1”として認識する。これはHDMI切替器も同じだ

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