瞳サーボAFが被写体を捉え続けてくれる
それでは撮ってみる。今回は人気コスプレイヤーで美少女フィギュア原型師、そしてモデルとしても活動している、美環さんに被写体をお願いした。RF 24-105mm F4L USMをEOS RPに取り付け、被写体の目を認識し合焦する瞳サーボAFを用いて、夕暮れの公園で撮影した。
快適・快速というEOS思想は、このEOS RPにも生かされている。EOS Rとほぼ同等のAF速度で合焦しながら、気持ちよく撮ることができた。シャッター音も小気味よく、テンポよく撮っていける。なによりこのEOS RPには「瞳サーボAF」を搭載しており、半押し状態では被写体の瞳を追い続ける。これが実に有益で、半押し、半押し、半押し……というワンショットAF特有の動作をしなくてよいのは、ホントにラクだ。EOS Rではこの機能は見送られ、ファームウェアのVersion1.2.0で対応する予定とのこと。一日も早い公開を望んでいる。
そして、RFレンズ第一弾ラインナップで注目の大口径ズームレンズ「RF28-70mm F2L USM」(42万円!)に交換して1枚。F2という開放にして、瞳サーボAFを試してみた。
左目に合焦すると、右目はアウトフォーカスするほどのピントの浅い条件であるが、EOS RPでカンタンに撮ることができた。さらにRF28−70mm F2L USMの色乗りのよさ、見事な高解像度ぶりを綺麗に納めることができた。
このカメラが単なるカジュアル機ではなく、ガチな1台である証拠だ。レンズ本体が1.4kgを超えているので、構えると前寄りのバランスになるのは仕方ないとしても、ボディーグリップのホールド感がよく右手が疲れない。
だが、暗所でEOS Rに比べAFが遅くなる傾向が見られた。とはいえ、測距輝度範囲が−5EVと一眼機に比べてより暗所に強いことに変わりはなく、−8EVまで対応するEOS Rがいい意味で異常なのだ。明確に違うのはファインダーで、EOS Rの方が面積が大きく見やすい。またコントラストも高いようだ。
快適・快速であることがわかったところで、気になるのは高画質かどうかだ。同じレンズを用いてEOS Rと試してみたいと思う。
【まとめ】カジュアルさと高性能を両立させた
ミラーレス初心者にオススメしたい1台
EOS Rの3010万画素とEOS RPの2620万画素に差があるのか、というと、パッと見た感じでは解像度などの面で大きな差はなかった。色味はEOS RPの方がやや健康的に見え、EOS Rは玄人好みの描写だ。
ただ、その後いろいろと試したが、ISO3200のような高感度になるとEOS Rに分がある。AF含めてEOS RとRPの差は暗所(それもかなり暗い場所)で違いが出てくるようだ。
軽量で起動も早くAFも快速。EOS RPは、カジュアルで使いやすいカメラだった。初めてのミラーレス、そして初めてのデジタルカメラに好適であるとともに、メインにEOS RやEOS 5D系のカメラを持つ人のセカンド機にもピッタリの1台だ。気軽に持ち出しガンガン使えるEOS RPで、高画質な写真を残してはいかがだろうか。