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業界人の《ことば》から 第337回

日立、46歳の若い社長に家電を託した新会社の狙いは?

2019年04月04日 09時00分更新

文● 大河原克行、編集●ASCII

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家電は社会イノベーション事業に貢献できる

 谷口社長は1995年に早稲田大学理工工学部機械工学科卒業後、同年4月に日立製作所に入社。システム事業部に配属され、システムエンジニア(SE)として、社会人のキャリアをスタートさせた。その後、トータルソリューション事業部、社会イノベーション・プロジェクト本部、ソリューション推進本部、制御プラットフォーム統括本部など、ITシステムやソリューション開発に従事してきた。

 社長就任直前までは、日立製作所サービス&プラットフォームビジネスユニット制御プラットフォーム統括本部情報制御第三本部長として、産業分野におけるIoTソリューション事業の立ち上げなどに関与した。

 「社会イノベーション事業に関わってきた経験は、協創の経験でもあった。これからの家電事業は、多くのパートナーとのエコシステムの構築が不可欠になる。協創によって、家電ビジネスを成長させたい」とする。

 また「トライ&エラーをある程度、許容するといった仕組みを導入することで、新たなチャンスを作ることができる企業を目指す」とも語る。これも、社会イノベーション事業での経験が生きる領域だとする。

 さらに、谷口社長は社会イノベーション事業出身者らしい発言もする。

 「フードバリューチェーンという観点でとらえれば、冷蔵庫はその出口ともいえる。冷蔵庫の利用データを、フードバリューチェーンの末端データとして解析、利活用することで、コールドチェーンのソリューションを構築できる。

 これまでは、なにが売れたということはわかっても、なにが人の口のなかに入って消費されたのかがわからない。冷蔵庫の利用データをもとにすれば、フードロスという社会課題においても、サプライチェーンのどこに問題があり、どこを最適化し、どこを効率化すればいいのかがわかり、解決に生かせるかもしれない」

 日立全体の社会イノベーション事業への貢献という点でも、家電が果たす役割があることを示してみせる。

 「冷蔵庫という最後の部分を持っている価値は大きい。日立グループのなかで生活者に一番近い場所にいる特徴を生かしていきたい」と語る。

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