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バルセロナMWC併催イベント「4YFN」 日本スタートアップら20社が見せた存在感

JETRO「欧州イノベーション・ミートアップ 4YFN」

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日本をアピールしたピッチイベント

 2日目には「JAPAN Innovation Showcase Pitch」として、ジャパン・パビリオンの中から9社が登壇し、会場に集まった来場者や投資家の前で4分間のプレゼンを行なった。数百名は入る会場が満員の来場者で埋まるほど、注目を集めていた。

 トップバッターのEmpathは、音声から喜怒哀楽の感情を判定できるAIサービスを展開する。コールセンターで顧客の音声から感情を分析し、20%の売上増につながった例などを披露。音声による商取引の需要は増大していくとされる中で、ウェブやアプリだけでなく音声ファイルをAPIに送れば利用できるため、IoTデバイスなどにも組み込みが可能で、すでに50ヵ国で利用されている。

Empath CSO 山崎はずむ氏

 FUKUSHIMA Wheelは、スマート自転車用のアプリ、ホイールのLED、センサーと3つのソリューションを提供する。世界中で増えるシェアサイクルの市場、ここ観光地バルセロナでももちろん街中には設置されていた。ホイールのLEDで広告表示、センサーで周囲の汚染環境を測定するなど、シェアサイクルのラストワンマイルにつながるサービスが展開可能となる。

FUKUSHIMA Wheel 代表取締役社長 山寺 純氏

 George & Shaun(ジョージ・アンド・ショーン)が描くビジョンは「少しだけ優しい世界を創ろう。」だ。超高齢化社会を迎える日本、直面する大きな課題を前に、同社が提供するのは認知症の発症を防ぐソリューションだ。認知症は発症してしまったら直すことは難しいが、傾向が見えてからの治療であれば、30~40%はリカバリーできる。見守り機器などを用い、日々の行動データから認知症の疑いがある傾向を分析し、行動分析データを集めることでAIで判定できるようにしようとしている。

George & Shaun CEO 井上 憲氏

 Kotoznaは、異なる言語、異なるテキストメッセージアプリ間でも会話できる翻訳媒介サービスを提供する。外国語が使えない観光地など言葉の壁を解消しようとしている。同社が提供する「Kotozna Chat」は、LINEやFacebookのMessengerなどの投稿を同社のサービスに送り、一度媒介することで相手の言語にそれぞれ相互翻訳して、別のメッセンジャーサービスに送ることができる。

Kotozna 代表取締役 後藤玄利氏

 PicoCELAは20社の中でもっとも、5Gが重要テーマとなった今回のモバイル通信業界のイベントにふさわしいスタートアップ企業といえる。ケーブルを不要にする、広帯域かつ低レイテンシーの無線マルチホップ技術を搭載した製品、ソリューションを展開する。ユーザーデバイスの通信はWiFiで無線化されているが、基地局から中継器などまだまだ多くのケーブルが必要となっている中、同社のソリューションを活用すれば、90%のケーブルを削減できるとしている。

PicoCELA 代表取締役社長 古川 浩氏

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