このページの本文へ

前へ 1 2 次へ

「Insight Pro」でマネージドサービス展開など、新たなビジネスチャンスやメリットを紹介

ネットギア、販売店向けに4つの法人製品分野の最新動向セミナー

2019年03月04日 08時00分更新

文● 大塚昭彦/TECH.ASCII.jp

提供: ネットギア

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

Insight Pro:スマホ1台でマネージドネットワークサービスを展開、追加売上を可能に

 現在では中小企業においてもネットワークは業務に不可欠なものとなっており、ほとんどの場合「社内ネットワークがダウンすれば業務が止まってしまう」のが実態だ。だが、ネットギア スイッチング担当シニアプロダクトライン・マネージャーのブラッドリー・ベロナ氏は「83%の中小企業にはIT専任の担当者がいない」現状も指摘する。そこで、販売パートナーがネットギアの「Insight Pro」を活用し、新たなビジネスチャンスを獲得しようというのが、ベロナ氏のセッションの主旨だ。

ネットギア スイッチング担当シニアプロダクトライン・マネージャーのブラッドリー・ベロナ(Bradley Verona)氏

 ネットギアでは、クラウド経由で稼働状況のモニタリングや設定変更ができるスイッチや無線LANアクセスポイント、ルーター(日本未発売)をInsightシリーズとして発売している。過去の記事でも取り上げたとおり、通常のInsightアプリは自社の(自社だけの)ネットワーク設定をまとめて管理できるサービスだ。

 ネットギアが新たにリリースしたInsight Proは、このInsightをマルチテナント型で管理できるクラウドサービスである。モバイルアプリやWebブラウザから操作できるこのサービスを使えば、複数の顧客からネットワーク管理サービスを受託するMSP(マネージドサービスプロバイダー)としてのビジネスを展開できる。

Insight Proは、複数の顧客が設置するInsight対応ネットワーク機器(ルーター、スイッチ、無線LAN AP、NAS)を一括して監視/管理できる

 ベロナ氏は、Insight Proを活用したマネージドサービスによって、従来のビジネスモデルでは得られなかった追加売上を顧客から得られると説明する。これまで中小企業の顧客においては、ネットワークハードウェアの販売売上とわずかな導入/メンテナンス売上しか得られなかった。毎月利益を上げていくためには、新規顧客を常に獲得し続ける必要があったわけだ。

 顧客企業のネットワークをリモートから監視/管理するマネージドサービスを提供すれば、販売/納入したデバイスごとに年間数千円~数万円の追加売上を見込むことができる(このサービス価格は販売パートナーが自由に決められる)。

販売パートナー(VAR)における従来のビジネスモデルと、Insight Proで可能になる新たなビジネスモデル

 また顧客先に出向かなくてもリモートから顧客ネットワークの状況を把握し、設定変更もできるため、障害発生時にも迅速に復旧作業ができる。さらにはアラート機能を使い、顧客が気付く前に異常発生を検知することも可能となり、顧客のサービス満足度向上にもつながる。管理クラウドやモバイルアプリはネットギアが提供するものを使えばよいので、MSPビジネスを始める際に新たな設備投資の必要はない。

 遠隔地にいる顧客に対して、ネットワーク機器の設置段階から一切足を運ばずにサポートサービスを提供することも可能だ。具体的には、Insight対応ネットワーク製品の送付前に機器のQRコードを読み込んで管理アカウントとひも付けておけば、受け取った顧客が電源/インターネットに接続した段階で自動的に管理下に置かれ、販売店側からリモートで設定変更などが可能になる。Insightでは、1つのネットワークに属する機器をまとめて設定管理する手法をとっているため、そのセットアップ作業も短時間で済む。

 そのほかInsight Proには、複数レベルの管理権限を設定できるマルチロール機能、自動の週次/月次レポート機能などがある。これにより、顧客担当者と管理作業を分業しながら効率的な運用サービスを提供できる。

 ベロナ氏は、米国における導入事例としてあるビルオーナーのエピソードを紹介した。そのビルオーナーは新たなビルを購入した際、Insight対応の24ポートPoEスイッチや無線LANアクセスポイントを購入し、テナント入居者向けネットワークをサービスとして提供し始めた。Insight Proを使って4つのテナントにそれぞれ独立したセパレートネットワーク(VLAN)を用意し、SSIDも個別に割り当てている。「IT知識も少ないので最初は少し戸惑ったそうだが、現在では“ビルオーナー兼MSP”という新たなビジネスが構築できている」(ベロナ氏)。

Orbi Pro:薄型サテライトや屋外用サテライトも追加され設置場所が拡大

 「従業員が10名、20名規模のSMB顧客からネットワーク構築を請け負ったとき、その作業にどのくらいの時間がかかっているだろうか?」。セミナー会場を埋める販売パートナーに対して、ナダー・アター氏はこう質問した。単純な社内ネットワークでも、オフィス全体にLANケーブルを張り巡らせ、無線LANアクセスポイントを一個ずつ設定したうえで設置するとなると最低でも半日、オフィス環境によっては数日はかかるのではないだろうか。

ネットギア セキュリティ&ワイヤレス担当プロダクトライン・マネージャーのナダー・アター(Nader Attar)氏

 この課題を解消するためにネットギアが開発したのが「Orbi Pro」だ。Orbi Proは「ボックスを1個買ってくれば、ユーザー自身で簡単に社内ネットワークが構築できる」ソリューションを目指して開発され、SMBネットワークに必要な機能(ルーター、無線LANアクセスポイント、有線LANスイッチ、壁面取り付け金具まで)がすべて揃っていると、アター氏は説明する。

 Orbi Proは、1台のルーターと最大6台のサテライトをメッシュWi-Fi技術で(無線で)接続することにより、有線LANの敷設工事なしで簡単に、オフィスや店舗、倉庫などを広範囲な無線LANエリアとしてカバーできる製品だ。具体的には、ルーター/サテライト間をメッシュWi-Fi技術で接続する。

 このとき、Orbi Proではルーター/サテライト間の接続回線(バックホール回線)に、クライアント接続用とは異なる専用帯域を割り当てる「トライバンドシステム」を採用している。これにより安定した高速通信を可能にするほか、高度なアンテナ設計などによって「ネットギアでテストしたところ、見通しのある場所では最大1.3km離れたルーター/サテライト間で通信ができた」とアター氏は説明した。

Orbi Pro「トライバンドシステム」の概要。なおルーター/サテライトは有線LANポートも備えており、有線接続が必要なデバイスもネットワーク接続できる

 また、IT知識のないユーザーでも簡単に、短時間でセットアップすることができる点もOrbi Proのメリットだ。Orbi専用のスマートフォンアプリを使えば、ほとんどの設定が自動化されているので最短15分ほどでセットアップが完了する。追加でマルチSSIDやゲストWi-Fiの設定をする場合でも、1時間もあればすべてのセットアップができるだろう。

 Orbi Proシリーズでは屋外設置用の耐候型サテライトも発売されており(日本では未発売)、たとえば米国では、飲食店の屋外テラスをWi-Fiでカバーしたり、ゴルフのカントリークラブでクラブハウス周辺をWi-Fiエリアにするために導入されている実績がある。さらに、今年1月の米国CESでは天井取り付け型の薄型サテライト「SRC60」も発表され、オフィスや店舗、ホテルなどの施設でもよりスマートに設置できるようになっている。

現在は標準のサテライト(SRS60)に加えて、壁/天井取り付け型の薄型サテライト(SRC60)や屋外用サテライト(RBS50Y)も提供している

 加えてOrbi Proは、前述したInsight/Insight Proによるリモート管理にも対応している。そのため、販売パートナーは顧客にOrbi Proのボックスを送付して自ら設置してもらい、運用管理はマネージドサービスとして請け負うこともできると、アター氏は説明した。

■販売店様向けセールスセミナーを毎月開催中!

東京・京橋オフィスのNETGEARデモルームに用意されたSMBオフィス/ゲーミング/コネクテッドホームの各環境を使い、販売店の皆様にNETGEAR製品の魅力をご紹介させていただきます。
【→セミナー内容や開催スケジュールなど、詳しくはこちら】

(提供:ネットギア)

■関連サイト

前へ 1 2 次へ

カテゴリートップへ