オシャレだけど実はアキバらしい!?
オシャレな帽子屋さんにインタビュー
――アキバに帽子屋さん「KNOWLEDGE」を開店したきっかけは?
又野さん:それまで僕は「CA4LA」の上野店で7年間接客を担当していました。ですが、東日本大震災の影響でお店を閉店することになって、渋谷への移動になったんです。
――お店がなくなるほどの被害だったのですか。
又野さん:渋谷で働くようになってからも、上野店のころの常連さんたちから「またこっち側でお店をやってくれないか?」と、たくさん声をいただいたんです。それで、当時の僕は若かったのもあって「帽子屋を始めるか」と思い立ったんです。
――なのに秋葉原で開店しました。
又野さん:最初は上野の物件を探していたんです。でも、上野は高い! それで隣町の秋葉原を探したら、いいタイミングでいまの場所が見つかったんです。それで、KNOWLEDGEを開店しました。
――「KNOWLEDGE」の店名の由来は?
又野さん:「KNOWLEDGE」は「知識」という意味の英単語です。帽子の知識があるスタッフが揃っているので、この店名にしました。帽子屋さんはたくさんあるけれど、正しい知識を持っているお店はほとんどありません。
その理由は、帽子屋はデザイナーとはいっしょに仕事をしている場合が多いけれど、工場とは密接につながっていないからです。帽子の正しい知識を身につけるためには、工場の職人と話をしないといけないと思います。
――帽子の知識ですか?
又野さん:たとえば、よく夏にかぶる「ハット」のことを、みなさん「麦わら帽子」と呼びますよね? でも、本当の麦わら帽子は「麦」の素材で作られています。あの形状をしていても、麦が使われていなければ厳密には麦わら帽子ではないんです。
――たしかに、あの形の帽子は麦わら帽子と呼んでしまいます。
又野さん:いま本当の麦わら帽子は、あまりありません。麦はそんなに涼しくないんです(笑)。やはり、新素材を使ったほうが通気性があって涼しいです。
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