全部持ち歩いても合計200g以下
フレキシブルなモバイル充電の進化形
さて、Finger Powのおおよその仕組みと各ユニットの働きはご理解いただけただろうと思う。しかし、実際にこんな小さなパック1個(600mAh)で最新のスマホがどの程度追加充電できるのだろうか。これは実際にやってみないと計算上だけでは不安だ。
今回は「SIMPLE BATTERY GRAPH」というアプリを入れて、パックが完全放電するまで接続し、スマホ側のおおよその充電量の増加を見てみた。今回使用したのは、筆者が現在メインで使っているHUAWEI Mate 20 ProとAsus Zenfone Max Proの2台。いずれも大容量内蔵バッテリーの最新スマホだ。
双方ともFinger Powのパックを1個だけマグネットで吸着させ、何度か充電してみた。充電開始した時点でのスマホ内のバッテリー残量は50~80%前後であったが、いずれも最短で15分、最長でも30分くらいで約8~9%の追加充電が可能だった。これなら、実測たった16gのFinger Powパックをいつでもポケットに忍ばせておいて損はないだろう。
Finger Powは、当初予定したロットの出荷が終わった後、しばらく品不足状態だった。しかし、昨今はネット通販でも初期のクラウドファンディングのころと近い価格で購入できるので、お買い得なモバイルバッテリーのひとつだ。昨年初めくらいから、形状を良く似せたそっくりさんも登場してきているので、オリジナルのFinger Powを探しているユーザーは注意が必要だ。
なお、記事冒頭でもご紹介したが、ステーションそのものも5000mAhの薄型モバイルバッテリーであることがFinger Powの大きな特徴だ。使い勝手のある容量とはいえ、モバイルバッテリーとしてのイメージよりパックの充電ステーションの印象が強く、そのエネルギー価値をついつい忘れてしまいそうだ。
携帯総重量は、パック4個とステーションのすべてを合わせても200g以下なので、宿泊出張などには全部を持っていく価値はあるだろう。ステーションは充電ステーションと緊急モバイル充電池として出張先のホテルの部屋に置いて、パックはその日に必要な数だけをポケットに……というのが、理想的なフレキシブル・モバイル・チャージングの姿なのかもしれない。
今回の衝動買い
アイテム:「Finger Pow」
・購入:Amazon.co.jp
・価格:7105円
T教授
日本IBMから某国立大芸術学部教授になるも、1年で迷走開始。今はプロのマルチ・パートタイマーで、衝動買いの達人。
T教授も関わるKOROBOCLで文具活用による「他力創発」を実験中。

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