Samsung SSD 970 EVO Plusレビュー M.2 SSD最速の座は譲らん!

文●藤田忠 編集●北村/ASCII編集部

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読み書き性能全体がアップした「970 EVO Plus」

 「970 EVO Plus」は、Samsung独自のコントローラー「Samsung Phoenix Controller」や、TLC NANDタイプ「Samsung V-NAND 3bit MLC」の採用をはじめ、耐久面の総書き込み容量(TBW)などは「970 EVO」と同じになっているが、パフォーマンスの向上が図れているマイナーチェンジモデルだ。

おなじみのブラックカラーのパッケージを採用する「970 EVO Plus」。ラインナップは250GB、500GB、1TBの3モデル

 ただ、そのパフォーマンスは大きく向上しており、250GBモデルではシーケンシャルライトが約53%向上した2300MB/秒に達しているほか、売れ筋容量の500GBは約40%近くアップし、シーケンシャルリードと同じ3000MB/秒台になっている。それでいて価格は、現在店頭に並んでいる「970 EVO」シリーズと大きく変わらないと、かなり攻めた価格設定になっているのがポイントだ。

 これまでは新型発表→前モデルの特価が増加→特価品が終了して少し経つと最新モデルの値下がりがはじまるといった感じだったが、前モデルとなる「970 EVO」は昨年末の特価で在庫処分は終わっているのかもしれない。いずれにしても、M.2最速クラスの鉄板SSDの最新モデルがスタート時点で、この価格帯なのは、かなり魅力的と言える。

新モデルSamsung SSD 970 EVO Plusのスペック
容量 250GB 500GB 1TB
型番 MZ-V7S250B/IT MZ-V7S500B/IT MZ-V7S1T0B/IT
フォームファクター M.2 2280
NAND Samsung V-NAND 3bit MLC
コントローラー Samsung Phoenix Controller
キャッシュメモリー 512MB LPDDR4 1GB LPDDR4
インターフェース NVMe PCIe x4
シーケンシャルリード 3500MB/秒
シーケンシャルライト 2300MB/秒 3200MB/秒 3300MB/秒
ランダムリード(QD1) 1万7000IOPS 1万9000IOPS
ランダムライト(QD1) 6万IOPS
ランダムリード(QD32) 25万IOPS 48万IOPS 60万IOPS
ランダムライト(QD32) 55万IOPS
MTBF(平均故障間隔) 150万時間
TBW(書き換え可能容量) 150TB 300TB 600TB
製品保証 5年間
970 EVO Plusと970 EVOのラインナップと価格
製品 容量 型番 想定売価/実売価格
970 EVO Plus 2TB - 発売時期未定
970 EVO Plus 1TB MZ-V7S1T0B/IT 3万3500円
970 EVO Plus 500GB MZ-V7S500B/IT 2万1500円
970 EVO Plus 250GB MZ-V7S250B/IT 1万2500円
970 EVO 2TB MZ-V7E2T0B/IT 8万5000円前後
970 EVO 1TB MZ-V7E1T0B/IT 3万4800円前後
970 EVO 500GB MZ-V7E500B/IT 1万8800円前後
970 EVO 250GB MZ-V7S250B/IT 1万円前後
旧モデルSamsung SSD 970 EVOのスペック
容量 250GB 500GB 1TB 2TB
型番 MZ-V7E250B/IT MZ-V7E500B/IT MZ-V7E1T0B/IT MZ-V7E2T0B/IT
フォームファクター M.2 2280
NAND Samsung V-NAND 3bit MLC
コントローラー Samsung Phoenix Controller
キャッシュメモリー 512MB LPDDR4 1GB LPDDR4 2GB LPDDR4
インターフェース NVMe PCIe x4
シーケンシャルリード 3400MB/秒 3500MB/秒
シーケンシャルライト 1500MB/秒 2300MB/秒 2500MB/秒
ランダムリード(QD1) 1万5000IOPS
ランダムライト(QD1) 5万IOPS
ランダムリード(QD32) 20万IOPS 37万IOPS 50万IOPS
ランダムライト(QD32) 35万IOPS 45万IOPS 48万IOPS
MTBF(平均故障間隔) 150万時間
TBW(書き換え可能容量) 150TB 300TB 600TB 1200TB
製品保証 5年間

 そのほか、「970 EVO」が備える機能はそのまま継承しており、NANDフラッシュメモリーの一部を擬似的にSLCとして扱い書き込みキャッシュに利用、書き込み速度の向上を図る「Intelligent TurboWrite」機能や、裏面に放熱性を高める銅箔層が組み込まれたシートが貼られている。

500GBモデルの「970 EVO Plus」。シールは剥がせなかったが、「970 EVO」と同じく表面にコントローラー、NANDフラッシュ、キャッシュを搭載していた

裏目には各種規格のロゴが描かれたシールの下には、放熱性を高める銅箔層が備わっている

写真はシールを剥がした状態の「970 EVO」。「970 EVO Plus」も同じだろう

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