最新チップ「Kirin 980」による
ストレスのない操作感も魅力
HUAWEI Mate 20 Proに搭載されている最新チップセット「Kirin 980」は、9月に発表された時点では「世界初の7nmプロセスで製造されたチップセット」とアピールされた。実際に製品に搭載されたものとしては、iPhone XS/XS Maxに搭載された「A12 Bionic」に先行されたが、発表時点では世界初で、製品搭載としてはAndroidスマートフォン初の先進的なチップセットだ。AIに特化した処理をするNPU(ニューラル・ネットワーク・プロセッシング・ユニット)が前モデル「Kirin 970」の1個から2個に増えたこともセールスポイントとしている。
ここでは、その詳細な仕様についての説明は避けるが、操作感はきわめて軽快で、動きを良くするために起動中のアプリを終了させたり、メモリーを開放したりする必要性はないだろう。スマホを動作性を表す際に「サクサク」「ヌルサク」「キビキビ」といった言葉が使われるが、HUAWEI Mate 20 Proでは、どの言葉も当てはまらないように思った。かつてのスマホにあった、ちょっとしたストレスさえ忘れてしまうほどに快適で、それが自然に思えるほどだ。
実感レベルでは一切不満を感じることがないので、ベンチマークも測定してみた。スマホの処理速度を比較するために用いられることが多い「AnTuTu Benchmark」アプリで測定した結果、27万を超える高スコアを記録した。
急速充電やDSDV
防塵・防水にも対応
内蔵バッテリーは4200mAhで、電池持ちは非常に良い印象。朝フル充電で出かけて、その日のうちに電池がなくなることはまずない。付属の充電器を使うことで最大40Wで高速充電ができる「HUAWEI SuperCharge」にも対応。30分で最大70%をチャージできることを公表しているが、実際に充電すると、見る見るうちに電池残量を増えるといった感じで、就寝時に充電をし忘れても、朝の身支度の間に充電したり、電源があるカフェで充電したりもできる。
個人的にはワイヤレス充電に対応したこともありがたかった。職場のデスクにiPhone Xを充電するためにスタンド型のワイヤレスチャージャーを置いているのだが、それをHUAWEI Mate 20 Proの充電にも使えるからだ。さらに、HUAWEI Mate 20 Proは “ワイヤレス逆充電” にも対応している。HUAWEI Mate 20 Proの「設定」で「ワイヤレス給電」をオンにして、背面にワイヤレス充電「Qi」に対応するデバイスを載せるだけで充電できるのだ。まだ、実際に役に立ったことはないが、自分のiPhone Xを充電したり、電池残量がピンチになった人を助けてあげたりできそうだ。
SIMスロットには2枚のnanoSIMを装着でき、DSDV(デュアルSIMデュアルVoLTE)に対応している(ただし、au VoLTEはソフトウェアアップデートで対応予定)。2枚目のSIMの代わりに「HUAWEI NMカード」というnanoSIMサイズのメモリーカードを装着することも可能だが、Amazonなどのオンラインストアをチェックしたところ、microSDカードよりも割高だ。内蔵ストレージが128GBなので、動画を撮ったり保存したりすることが多くなければ、NMカードは必要ないだろう。
【まとめ】10万超えの価格も納得のデキ
HUAWEI Mate 20 ProはIP68の防塵・防水にも対応している。2つの周波数を同時に受信する高精度なGPSも搭載。デュアルスピーカー(ノッチ部と本体底部)を搭載し、音も結構迫力がある。FeliCa(おサイフケータイ)には対応していないが、NFCは搭載されている。
12万830円(税込)という本体価格は、一見高く思えるかもしれないが、6.5型ディスプレーのiPhone XS Maxの価格(SIMフリーの64GBモデルが13万4784円、256GBモデルが15万3144円)と比べると、妥当な価格設定といえる。また、前モデルのHUAWEI Mate 10 Proや、2018年6月に発売されたHUAWEI P20なども、いまでも十分にハイエンドなので、Leica搭載モデルをお手頃価格で買いたいならば、そうした型落ちモデルを狙うのも得策だろう。
ファーウェイ「HUAWEI Mate 20 Pro」の主なスペック | |
---|---|
ディスプレー | 約6.39型有機EL(19.5:9) |
画面解像度 | 3120×1440ドット |
サイズ | 約158(H)×約72(W)×約8.6(D)mm |
重量 | 約189g |
CPU | HUAWEI Kirin 980 2×2.6GHz+2×1.92GHz+4×1.8GHz(オクタコア) |
メモリー | 6GB |
ストレージ | 128GB |
外部ストレージ | HUAWEI NMカード(128GB) |
OS | Android 9(+EMUI 9.0) |
対応バンド | LTE:1/2/3/4/5/6/7/8/9/12/17/18/19 /20/26/28/32/34/38/39/40/41 W-CDMA:1/2/4/5/6/8/19 4バンドGSM |
DSDS | ○(DSDV) |
無線LAN | IEEE802.11 a/b/g/n/ac(2.4/5GHz) |
カメラ画素数 | メインカメラ:約4000万画素(F値1.8、広角) +約2000万画素(F値2.2、超広角) +約800万画素(F値2.4、望遠) /インカメラ:約2400万画素(F値2.0) |
バッテリー容量 | 4200mAh(急速充電 10V/4A対応) |
ワイヤレス充電 | ○(15W、Qi互換) |
生体認証 | ○(指紋、顔) |
SIM | nanoSIM×2 |
USB端子 | Type-C |
カラバリ | Midnight Blue、Twilight、Black |

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