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賞金総額は4400万円以上!PUBGで争うeスポーツ大会「Predator League 2019」への想いを聞いてみた

2018年11月01日 11時00分更新

文● 宮崎真一 ジサトラ ハッチ

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日本エイサー マーコム&マーケティング部 部長 プロダクトマーケティングマネージメントオフィサー谷 康司氏

アスキー編集部 今日はよろしくお願いします。Predator Leagueといえば、去年、インドネシアのジャカルタで行われた「Dota 2」の決勝トーナメントが大いに盛り上がりました。なぜ日本では予選が行われなかったのでしょうか?

去年のPredator Leagueの様子はYouTubeなどにてアップされている

 Predator Leagueは、初めて今年2月に開催したのですが、開催するという話が日本に来たのが2017年の10月ぐらいと遅かったので、日本予選を行なうスケジュールが立てることができませんでした。そのため、日本は参加を見送るという形になってしました。しかし、2019年決勝に向けて第二回を開催するという話が出ていましたので、今回は日本も予選から行う運びとなりました。

アスキー編集部 Predator Leagueを開催するのは、やはりeスポーツが広く認知され始め、盛り上がりを見せているからですか?

 そうですね。eスポーツを中心に競技としてのゲームが盛り上がってきていることに加えて、少しビジネス寄りの話をしますと、全世界規模でゲーミングデバイスの需要が高まってきていることが背景にありますね。

アスキー編集部 ビジネスの話が出ましたが、やはりユーザーへのブランド名の浸透が開催の狙いのひとつにありますか?

 ええ、ゲーミング向けブランドを展開し、PC本体からゲーミングモニターや周辺機器までラインアップを揃えているエイサーとしては、やはりeスポーツを1つのシーンとしてユーザーをサポートする必要があると考えています。そのうえで、eスポーツのプレイヤーや観戦しているユーザーに対して、“Predator”や“Nitro”といったブランドをイベントで前面に出して、知っていただけたらと思っています。

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それに加えて、「Predator Helios 300」(左)や「Nitro 5」(右)といったゲーミングPCも数多く展開

アスキー編集部 応募期間が1週間と短いですが、もう少し長くして門戸を広くするということはできなかったのでしょうか?

 応募期間を長くして300や400のチームが参加表明してもらえると非常にうれしいところではあるのですが、どうしても参加できる枠が決まっていますので、その中からチームを厳選する必要があります。その際、何を基準にチームを選んでいるのか、ユーザーに対して公平性を示すことが難しいと判断しましたので、今回は36チームの先着順とさせていただきました。Predator League 2019のリリース発表から実際の応募受付まで1週間ほどありますので、そこで参加するかどうかの旨を、チーム内で相談していただければと思います。

アスキー編集部 一般応募の枠が36チームなのはなぜでしょうか?

 一番の要因はスケジュールですね。予選が2日間であること考えたときに、チーム数は36に絞らざるを得ませんでした。今回、プロリーグの「PUBG JAPAN SERIES」から上位8チームを日本予選に招待しますが、プロだけで行う予選にはしたくありませんでした。eスポーツとしてトーナメントの盛り上がりを作るには、やはり一般応募は必要であると考え、36チームの枠を設けました。

アスキー編集部 36チームに限られている点に加えて、プロリーグの参加と、一般応募者が優勝を目指すとかなりハードルが高くないですか?

 確かにプロリーグの方々の技術は、目を見張るものがありますが、ゲームにおいては何が起こるかわかりませんので、すべての参加者にチャンスがあると思っています。

アスキー編集部 ゲームにPUBGを選んだ理由を教えていただけますか?

 PUBG以外にも、4~5タイトルが候補に挙がっていました。日本エイサーとしては、協賛する東京メトロポリタンテレビジョン(以下、TOKYO MX)のeスポーツ情報番組「eスポーツMax」でも取り上げているLeague of Legendsかなと最初思っていたのですが、最終的には人気のPUBGでの参加を決めました。

アスキー編集部 日本予選のレギュレーションは決勝と同じものになるのですか?

 ええ、そのつもりでいます。みなさんにタイの決勝戦を想定していただきたいので。

アスキー編集部 今回のPredator League 2019は、アジアパシフィックという全世界ではないにしても、リージョン規模で行われるイベントですが、日本独自の大会を行う予定はありますか?

 開きたいと常々考えていますが、大規模な大会を開催するには費用的な問題もあり、ハードウェアメーカーが大きな大会を開くことはなかなか難しい状況にあります。その中で、私はほかのメーカーさんに会うたびに、一緒に大会を開きませんかと声を掛けていますが、私の理想を話すと、我々よりも、もう一つ上のレイヤーの企業や団体様に大会をホストしていただき、それに我々のような企業が多く協賛するするという形が理想なのかなと考えています。大規模なほうが、メディア様の報道を考えても、eスポーツをより浸透していくためには、有効だと思います。

アスキー編集部 差し支えなければ、どこのメーカーに声を掛けたのか教えていただけますか?

 Alienwareさんと対談させていただきましたし、アジアパシフィックのほかの国からは、よく対談できたねと驚きの声も挙がりました。ASUSさんにもお会いするたびにお話ししていますよ(笑)。ですが、私は製品を売るだけではなく、使っていただいているユーザーのことを考え、eスポーツをメーカーとしてサポートしていきたいと考えています。正直な話、どこのメーカーさんも自社製品を売りたいのは当然です。しかし、その垣根を飛び越えて、eスポーツを含むゲーミングの市場を一緒に作って行き、もっと裾野を一緒に広げていきたいと思っています。こういった取り組みは今後も続けていきたいですね。

アスキー編集部 来年以降もPredator Leagueは開催されるのですか?

 来年は開催予定という話は出ていますが、まだ具体的なことは決まってないですね。

アスキー編集部 ゲームのタイトルは、その年ごとに変えていく予定なんでしょうか?

 個人的にはタイトルは固定したほうがいいのではないかと思っています。ただ、それぞれの国によってタイトルの人気は変わってきますので、恐らくは来年はまたタイトルが変わっているのではないでしょうか。

アスキー編集部 ご自身ではゲームをプレイされているのですか?

 昔ほどはプレイしてないですね。前職は某格闘ゲームの海外マーケティングを担当していましたので、その時はかなり格闘ゲームをやりこんでましたね。eスポーツに出会ったのが、6年ぐらい前で、アメリカの同僚から「これからはeスポーツだ」という話を聞き、興味を持ったので会社にeスポーツ企画を提出してみました。ですが、会社には理解されなかったのを鮮明に覚えていますね。

アスキー編集部 eスポーツはかなり黎明から取り組んでいらしたのですね。

 はい、非常に小さい規模ですが、その後何回か会社に上申を繰り返し、アメリカで1年間通して行なうeスポーツの年間ラウンドを実施しました。その現場を何度か見に行きました。アメリカは国土が広いため、普段オンラインで対戦しているプレイヤー同士が会うことはほぼないようなのですが、eスポーツの大会がそういった人たちが出会うことができる場になっていることに驚きましたね。あと、賞金の規模の大きさにも驚きました。

アスキー編集部 ソフトウェアメーカーとの協賛も何かプランがありますか?

 ハードウェアメーカーとソフトウェアメーカーがもっと親密になってeスポーツを盛り上げていきたいと考えています。某格闘ゲームに個人的な思い入れはもちろんありますし、エイサーとして何か一緒にできればおもしろいですね。

 谷氏は最後に「ハードウェアメーカーだけでなく、ソフトウェアメーカー、OSや周辺機器などさまざまなメーカーと協力して、eスポーツに対する大きな“うねり”をもっと作っていきたい」という言葉で締めくくった。ソフトウェアメーカとハードウェアメーカーの両方でeスポーツに携わった谷氏だけに、さまざまな視点でeスポーツを捉えている点は興味深い。

 谷氏の語るとおり、今後、eスポーツがさらに発展を遂げるかどうかは、メーカーが垣根を越えて協力することが鍵であることは確かだ。その谷氏が手掛けるPredator League 2019は、今後のeスポーツシーンがどうなるかを見るうえでも、要注目な大会であることは間違いないだろう。

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