ネットギアの法人向け製品はなぜ「提案しやすい/手離れがよい/安心できる」のか?
「販売店/SIerさんに知ってもらいたい」ネットギアサポートの秘密
2018年09月25日 08時00分更新
「手離れが良い」理由:問い合わせへの回答時間を短縮する取り組みを推進
製品購入前とは異なり、製品購入後の問い合わせは急を要することが多い。たとえば、現場の導入作業中に「設定方法がわからない」、あるいは業務時間中に「原因不明のトラブルが起きた」「機器故障で交換対応を依頼したい」といった問い合わせが生じる。サポート窓口からの回答が遅れれば、すぐさま販売店や顧客企業の業務に大きな支障をきたすことになる。
そのためネットギアでは、カスタマーサポートセンターもエンジニアも一丸となって、回答の待ち時間をできるだけ短縮するための取り組みを行っている。たとえば技術的な問い合わせに対して、エンジニアにエスカレーションせずコールセンター側で回答できる割合を増やす努力をしてきたという。
たとえば、次々とリリースされる新製品や新機能に対する理解を深めるため、テクニカルサポートのエンジニアが毎月カスタマーサポートセンターを訪問して、担当者へのレクチャーも行っている。発売直後の新製品でも的確なサポート情報が提供できるようにしたい、というのがその狙いだ。さらには、カスタマーサポートセンターにも製品実機を用意している。
「製品の設定手順などマニュアル記載の内容はもちろんですが、ネットギアではカスタマーサポートセンターにも主要製品の実機を設置しているので、実機で確認できる内容であればカスタマーサポートセンター単独で回答しています。実際に製品の設定画面を確認しながら回答するケースは多いですね」(カスタマーサポートセンター担当者)
問い合わせに対する回答をより早めるために、最近ではカスタマーサポートセンターとエンジニアの間のコミュニケーションツールとしてグループチャットも導入した。リアルタイムに“会話”ができるためエスカレーションに対するレスポンスが早く、お互いの距離感も近くなると、評価は上々だという。
「電話での技術的な問い合わせに対して、これまではメールでやり取りしたうえで回答していたので、どうしても時間がかかりがちでした。グループチャットならば、オペレーターが電話を受けながらエンジニアに質問を投げ、すぐに回答を得られます。問い合わせがワンコールで完結する率も高まっています」(鹿志村氏)
カスタマーサポートセンターの担当者も、グループチャットならば簡単にエスカレーションができ、エンジニアからの回答で不足している部分もすぐに追加質問できると評価している。それに加えて、エスカレーションした内容やエンジニアからの回答をサポートチーム全体で共有できる点もメリットだ。
なお、カスタマーサポートセンターへの問い合わせ内容は定期的に集計しており、よくある問い合わせについてはドキュメントを作成してWeb掲載するといった取り組みも行っている。Webサイトや製品添付マニュアルの内容を充実させ、顧客が問い合わせをする手間を省くのも大切な取り組みだという。
「安心できる」理由:サポートも“永久保証”、細かな要望にも一丸となり応える
カスタマーサポートの特徴や品質は、製品スペックのように数字で表せるものではなく、外からは「見えづらい」部分だ。ネットギアならではのユニークな点、他社との違いはどこにあるのだろうか。
鹿志村氏は、ネットギア独自の製品保証制度である「ライフタイム保証」へのサポート対応を挙げる。2007年に始まったライフタイム保証は、ネットギアのネットワークスイッチと無線LAN製品に標準で付属する永久保証制度だ(Insightスイッチ/AP、Orbi Proは5年保証)。何年前に購入された製品であっても、本体故障に対してはネットギアが無償で交換対応を行う。このライフタイム保証に付随してサポート対応も続く。ネットギアでは、古い製品を使い続けている顧客に対するサポート対応も続けつつ、場合によっては新製品の情報も案内して、新しい技術への乗り換えを促している。
「ネットギアがライフタイム保証を始めてから10年以上経ちます。そのため、ときどき古い世代の1Gbps、100Mbpsスイッチが故障したので交換してほしいというお問い合わせも入ります(同機種、または後継の同等機種に交換)。それだけ製品が長く使えたというのもうれしいですが、それ以上にお客様が『ネットギア製品を使い続けたい』と考えていただけたというのがうれしいですね」(鹿志村氏)
サポート窓口が年中無休で開いている点も、販売店や顧客企業には好評だ(平日:9~20時、土日祝日:10~18時)。単にコールセンターにつながるだけでなく、土日祝日でもエンジニアへのエスカレーションができる体制をとっており、迅速な回答や対応が期待できる。ネットワークの導入/更新作業は、企業の業務が休みとなる土日祝日に行われることが多い。その作業中にわからないことがあっても、週明けをまたず回答が得られるのだから、販売店/SIerにとっては大いに助かるサポート体制と言えるだろう。
鹿志村氏は、実際にはさらにきめ細かな対応もしていると述べ、事例を紹介してくれた。あるSIerが、夏のお盆休みの時期にネットギア製品を導入するネットワーク構築案件を受注した。ただし、導入するのは初めて取り扱う新製品であり、サポート窓口の対応が必要になるかもしれない。事前にそんな相談を受けた鹿志村氏は、コールセンターのオペレーターシフトを組み替え、その新製品に精通したオペレーターが作業当日に待機するよう手配したという。
「ネットギアのビジネス規模は年々拡大しています。カスタマーサポートの責任者としては、現在のサポートが実現しているきめ細かさ、対応の良さを維持できるように、電話やメールのお問い合わせ件数の推移をきちんと監視して、適切に人員の増強などを行うよう努めています」(鹿志村氏)
カスタマーサポートセンターとテクニカルサポートエンジニアの間で密なやり取りができていることは、ネットギアのサポート品質向上に大きく寄与している。舟窪氏は、海外メーカーのサポート品質に対するイメージを変えたいと語った。
「海外メーカーだと、どうしても『サポートのレスポンスが悪い』『日本語対応が受けられない』といったイメージで見られがちです。われわれはそのイメージを変えたい。日本のメーカーに負けないようなサポートをご提供していきます」(舟窪氏)
鹿志村氏はさらに、サポートチームだけでなくセールスチームも含めたネットギアジャパン全体がひとつの会社として、販売店からの問い合わせや相談に対応できるのが強みだと語った。
「販売店さんにとっては、製品を販売するだけでなく、それが現場できちんと動くまでがお仕事ですよね。われわれはメーカーのサポートチームとして、それを最後まで見届ける手助けをしています。プリセールスから販売、導入後のサポートまで、全社で一貫してその手助けをしていくように務めています」(鹿志村氏)
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前回、今回と、ネットギア側の視点で販売店やSIerに「知ってもらいたい」ポイントを語ってもらった。販売店側ではネットギアの強みをどう見ているのだろうか。次回記事では販売店へのインタビューを通じてそれを探ってみたい。
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(提供:ネットギア)