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プライスとパフォーマンスの両立が重要、日本市場でも強い成長が続く

ネットギアの“笑うCEO”「SMB製品をすべてクラウド対応に」

2015年11月10日 14時00分更新

文● 大塚昭彦/TECH.ASCII.jp 写真● 曽根田元

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 「シスコ、IBM、HP――彼らはFortune 500企業のためにある。ネットギアは、その残りの“Fortune 50億”のためのベンダーだ(笑)」。米ネットギアの会長兼CEOであるパトリック・ロー氏は、インタビュー中、笑顔を絶やさない人物だった。

米ネットギアの共同創業者であり、会長兼CEOを務めるパトリック・ロー(Patrick Lo)氏。エネルギッシュな話しぶりで、とにかく明るいCEOだ

手頃な価格と高いパフォーマンスの両立、秘訣は「ユニクロと同じ」

 ネットギアは「全世界のすべての人々をインターネットでつなぐ」ことをミッションとして、1996年に設立された。「最もコストパフォーマンスの高い製品」と「最も使いやすい製品」を目標に掲げ、SMB(500名以下の企業)市場/家庭向け市場にネットワークスイッチや無線LANルーター、NASといった製品を展開している。エネルギッシュなロー氏は自信を隠さない。

 「『一番プライスが安い』なら中国製や台湾製、『一番パフォーマンスがいい』ならシスコ製だ。でも、SMB向けや家庭向けの市場では、プライスもパフォーマンスも求められる。それらを両立させた製品では、ネットギアがナンバー1だ」

 プライス、パフォーマンスが両立できる背景として、ロー氏はまず、SMB/家庭向けネットワークベンダーとしてシリコンバレーで開発を行っているのがネットギアだけであることを挙げた。これにより、競合に先んじて最新技術を製品に盛り込むことができる。ロー氏は、ギガビットスイッチや10ギガビットスイッチ、無線LANルーターなど、他社に先駆けて最新仕様の製品をリリースしてきたと振り返る。

 さらに、20年前から製造拠点を中国に据え、その一方で販売はグローバルに展開して生産ボリュームを高めたことで、製造コストと製品価格の低減を図っている。「つまり、これはユニクロさんと同じ(笑)」。

ハードウェアとクラウドサービスのパッケージ化を進める

 プライスとパフォーマンスを両立させた製品として、今年も、1万ドル以下のシャーシ型スイッチである「M6100」や、市場で最高密度の10G×28ポートスイッチ「XS728T」などを発表してきた。加えて、設置自由度の高いデザインの「クリックスイッチ」、乾電池駆動する無線IPカメラ「Arlo(アーロ)」(関連記事)など、ユニークな製品も投入している。

今年4月に国内発売された4Uシャーシ型LANスイッチ「M6100」は、基本構成で1万ドルを切るプライス設定(日本では税抜110万円)

 「USB充電ポート搭載モデルのクリックスイッチは、会議室などへの導入で人気が出ている。ミーティングをしながら充電ができるから(笑)。教室にあるすべてのスイッチ、1000台以上をこれに入れ替えた大学の事例もある。日本ではオフィスの“島ハブ”としても需要がある」

「クリックスイッチ」はUSB充電ポート搭載モデルもある低電力無線技術で乾電池駆動するIPカメラ「Arlo」

 最近では、ハードウェアとクラウドサービスを組み合わせた製品も数多くリリースしている。たとえば前出のArlo、多拠点の無線LANアクセスポイントをクラウドで管理する「Business Central Wireless Manager(BCWM)」(関連記事)、ReadyNASの管理やモバイルアクセス手段を提供する「ReadyCLOUD」などがある。

 「SMB向けのさまざまな製品を、すべて『クラウドイネーブル』にしていく(クラウドによる管理機能などを搭載していく)ことが目標。無線LAN、ストレージだけでなく、スイッチもその方針だ。モバイルアプリによる設定や管理も実現していきたい」

 また、10Gスイッチのラインアップをさらに拡充していくだけでなく、来年には2.5G Ethernetのスイッチもリリース予定だと述べた。

日本市場のニーズとネットギアの方向性が合致、毎年高い成長率

 同社がスイッチ製品などで対象とする企業規模も、500名以下規模のSMBから、現在では2000名程度のミッドエンタープライス規模まで拡大している。それでは日本市場についてはどう見ているのか。

 「かつてはハイパフォーマンスのみを求めていた日本市場も、10年ほど前からはプライスとパフォーマンスの両方を求めるようになった。ネットギアが成長するための素地が整ったといえる。日本市場においては、ここ数年間、毎年20~30%程度の成長を遂げている」

 今後も、プライスとパフォーマンスを両立した製品を提供し、日本市場での認知度もさらに高めていきたいとロー氏は語る。「そう、ユニクロのようにね」と、また笑った。

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