手術灯ヒントに開発
もともとは2014年、同社代表の寺尾玄社長が、自分の子どもが前かがみになって机に顔を近づけすぎている、どうにかならないかと考えたのがはじまりという。
光源が頭上にあると、自分の頭が影になって手元が暗くなる。かといって光を斜めにすると、光源が直接視界に入ってまぶしい。どうすればいいんだろうか。
目をつけたのが手術灯だった。
手術灯は無影灯とも呼ばれ、鏡で光を反射させて、影のない光を作るしくみ。手術灯国内トップシェアの山田医療照明と共同で、光を斜めに出す技術を開発した。
ちなみに山田医療照明の社長さんがたまたまバルミューダ製品を愛用していて意気投合したことが共同開発のきっかけになったそうだ。
90%までのデザイン
照度は6段階で調節可能。ダイヤルをひねるとド・レ・ミ・ファ・ソと音色のついた操作音が鳴る。鉢型のベースはえんぴつや定規などを入れるツールボックスになっていて、スイッチを入れると間接照明が道具を照らす。
デザインは光源とベースをアームでつないだだけのシンプルなもの。
寺尾社長は「これだけではシンプルすぎてNG」な「90%までのデザイン」をめざしたと言っていた。同梱のシールを貼って自分だけのBALMUDA The Lightを作ってねというコンセプトで、子どもの創造性を育むことの象徴らしい。