それでは、実測だとどうなるのか、さっそくテスト結果を見ていきましょう。各テスト環境のパーツ構成は以下の図の通りです。
検証環境 | ||||
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CPU | AMD「Ryzen7 2700」 | AMD「Ryzen5 2600」 | Intel「Core i7-8700」 | Intel「Core i5-8500」 |
MB | ASRock「Fatal1ty AB350 Gaming K4」 | ASRock「Z370 Extreme4」 | ||
メモリー | CORSAIR「CMK16GX4M2A2133C13」(DDR4-2133 16GB×2) | |||
SSD | SanDisk「SDSSDA-120G-G27」(120GB) | |||
VGA | ASRock「PHANTOM GXR RX580 8G OC」 | |||
CPUファン | Wraith Spire LED Cooler | 付属リテールクーラー |
PCMark10ではRyzenがやや負ける結果に
先ずは総合ベンチマークソフトの「PCMark10」をそれぞれ2回ずつ実行し、高い方のスコアーをそれぞれ取得しました。使用したテストは以下になります。PCMark10は9つのワークロード、4つのテストグループにわかれており、標準のテストでは基本性能を計測する「Essensials」とビジネスアプリ使用時の性能を計測する「Productivity」、コンテンツ制作を測る「Digital Content Creation」の3つを実行。
PCMark 10 Expressは無印から「Digital Content Creation」を省いた2つの項目、Extendedではゲーム関連の性能を測る「Gaming」も含めたすべての項目をテストします。
・PCMark 10 (無印と記載)
・PCMark 10 Express(Expressと記載)
・PCMark 10 Extended
PCMark10では、どのテストでもCore i7-8700が勝利。Ryzen 7 2700とは1.12~1.16倍の差をつけています。インテルCPUはシングルスレッド性能で勝る傾向にあるが、その傾向が強く表れた結果となりました。「Digital Content Creation」では写真、動画の加工テストも行なわれていますが、いずれもRyzen 5 2600どころかRyzen 7 2700もCore i5-8500にスコアーで負けています。PCMark10はシングルスレッド性能が高い方が、高いスコアーが出る傾向にあるので、これだけで判断するのは時期尚早です。
Ryzenがマルチコア性能で力を見せた!
お次はこちらも定番の「CINEBENCH R15」にてシングルコア、マルチコアともにスコアーを計測しました。計測方法はPCMark10の時と同じく、2回実行し、大きいの方を取得しています。
シングルコアの結果はやはりインテル製CPUに軍配が上がりました、Core i7-8700はRyzen 7 2700の1.15倍、この差がそのままPCMark10のスコアー差と被ります。
一方、注目はマルチコア性能のスコアーです。マルチコアでは、Core i7-8700を同じ6コア12スレッドのRyzen 5 2600が上回る結果になりました。Core i7-8700とRyzen 7 2700の差は約1.26倍と、PCMark10で付いた差よりも高い数値です。