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Xperia温故知新! 波瀾万丈な歴史を紐解く 第12回

XPERIAの歴史を塗り替えた1台「Xperia Z 」

2018年08月14日 10時00分更新

文● 君国泰将 編集● ASCII編集部

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 日本でAndroidスマホといったら「Xperia」! というくらい、スマートフォンのブランドとして認知されている「Xperia」。常に最新の技術とスマホのトレンドを取り入れて業界の最先端を走るXperiaシリーズですが、その歴史は決して順風満帆ではありませんでした。これからのXperia、ひいてはスマートフォンの来し方行く末を、ソニー大好きライターの君国氏に写真とともに紐解いてもらう連載です(基本的に登場するのは国内で発売されたモデルのみです)。

 2013年2月、今までのXPERIAの歴史を塗り替える1台となったといっても過言ではない「Xperia Z SO-02E」が発売されました。

ドコモ版「Xperia Z SO-02E」

 ガラスの1枚板を思わせるボディーに、5型の超高精細フルHDディスプレー、約1310万画素の新しいイメージセンサー“Exmor RS for mobile”を搭載しながら、約7.9mmという薄くフラットボディーに凝縮されたフラッグシップモデルは記憶に新しいでしょう。

 本体サイズは、約71×139×7.9mmに、重さは約146g。画面サイズは5型になり、鋭角的に切り取られた薄いボディーはインパクト大。正面のフロントパネルとリアパネルに耐性強化ガラスを採用し、完全に真っ平な凹凸のない両面ガラスのフルフラットデザインとなり、リアパネルの耐性強化ガラスには、「反射膜加工」を施して周囲が映り込むほどの光沢感があります。

 Xperiaでは初となる5型フルHD(1080×1920ドット)という高精細な解像度に加え、空気層をなくし映り込みを抑えた「オプティコントラストパネル」や、映像コンテンツをより鮮やかにより綺麗に見せる「モバイルブラビアエンジン2」を搭載しました。これにより、画面が消えている時はガラスの一枚板、画面が点灯すると緻密で色鮮やかなディスプレーになりました。

 また、背面には積層型構造のCMOSイメージセンサー“Exmor RS for mobile”を採用した1310万画素カメラを搭載し、7.9mmという薄さを保ちながらカメラ部が飛び出さないデザインでした。

 薄暗いところでも低ノイズで明るい写真が残せる「積層型構造」のCMOSイメージセンサー“Exmor RS for mobile”を採用した1310万画素カメラを搭載し、カメラ起動から撮影までもはとてもスムーズに。

 静止画と動画の切り替えいらずで、撮りたい方のアイコンをタップすれば撮影・録画ができるようになったのもXperia Zから。

 逆光でも黒つぶれを防いで撮れる「HDR」や、夜景や人肌もノイズの少ない撮影ができるノイズリダクションを搭載してさらに、それらを自動的に判断して撮影してくれる「プレミアムおまかせオート」など、ソニーのサイバーショットやデジタル一眼カメラαシリーズにある機能が盛り込まれていました。

 本体の周囲のフレームには、自動車部品にも採用されているグラスファイバーの強化ナイロン樹脂を採用して骨格を持たせながら、サイドの4面には背面カラーと同色の増反射ハードコート層にしたポリカーボネートという組み合わせにより、正面からみると鋭角的なデザイン、外側の4つの角はなだらかなラウンド形状という「Omni Balance Design」(オムニバランスデザイン)と呼ばれるデザインが確立されました。

 そして、スピン加工を施したアルミの電源ボタンが、平坦になりがちなXperia Zのデザインの中でも大きなアクセントになっています。

 SIMスロット、microUSB端子、microSDスロット、イヤホンジャックはカバーで覆うスタイルで、充電のさいにはmicroUSBを使わずとも、専用のクレードルから充電できるようになっていました。

 実用面では、画面が大きくなると指が端のほうまで届かなくないという不安も「POBox Touch 5.4」ではキーボードのサイズを調整できるようになりました。手の小さい人でも文字入力には困りません。「スモールアプリ」は、メールやブラウジズしながら電卓で計算したりメモを残したり、といったマルチタスク的な使い方がまさに大画面化した「Xperia Z SO-02E」から本領を発揮しています。

 音楽再生には、付属のヘッドセットも自社製の密閉型バーティカル・イン・ザ・イヤー方式の「MH-EX300AP」を付属。WALKMANアプリには「ClearAudio+モード」を使う事でソニー推奨の音設定で簡単にイイ音を楽しめ、スマホでも高音質で聴けるようにという姿勢を今まで以上に強く打ち出してきました。

 NFCに対応するワイヤレススピーカーシステムやワイヤレスヘッドセットにポンとかざすだけで、簡単にペアリング可能。一度ペアリングしておけば、かざすだけですぐにBluetoothでつながってワイヤレスに音楽を楽しめるといったNFC連携を強めはじめたのもXperia Zから。

 DTCP-IPに対応して、ソニー製BDレコーダーやnasneで録画した番組やリアルタイムに放送している番組も家の中で観られます。録画した番組をXperia Zにワイヤレスで転送して外に持ち出せる「ワイヤレスおでかけ転送」が可能になり、観たい番組をあらかじめ転送しておけば、通勤中や出張先、旅行先でもXperia Zを使ってオフラインで楽しむころができます。

 最後に、スペックを紹介します。SoCはSnapdragon S4 Pro(1.5GHz、クアッドコア)、メモリーは2GB、内蔵ストレージは16GB。OSはAndroid 4.1。バッテリー容量2330mAh。 そして、Wi-Fi(IEEE802.11 a/b/g/n)、Bluetooth 4.0を搭載しています。

 アップデートにより「ホワイトバランス」の調整モードなども追加され、長らく愛用されたモデルでもあります。両面が強化ガラスになった質感と7.9mmでフルフラットというスタイリッシュなデザインを持ったXperia Zは、所有欲を満たしてくれるスマートフォンでした。

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