今回のテーマは、夏のお祭りなどでもよく見かけるスーパーボール。地面にぶつけるとはずむ不思議な動きをするので、子どもたちにも大人気です。
実は、科学の力を使えば、スーパーボールのように勢い良くはずむボールをお家でも簡単に作れるのです。原理についても学びながら、作ってはずませて楽しんでみましょう!
準備するもの
【材料】
・PVA洗濯のり
※PVAやポリビニルアルコールと書いてあるものを選んでください。スーパー、100円ショップ、薬局などの洗濯コーナーで購入できます。
・好きな色の絵の具
・食塩
・水
【使う道具】
・プラスチックカップ×2個
・割り箸
・キッチンペーパー
作り方
プラスチックカップのひとつにお水を入れ、食塩を溶かします。お水に食塩を少しずつ入れて割り箸でかき混ぜ、溶けきらなくなるまでこれを繰り返します。これをカップ1とします。
もうひとつのプラスチックカッブに、PVA洗濯のりと好きな色の絵の具を入れて割り箸でよく混ぜます。こっちはカップ2とします。
カップ2の中にカップ1を注ぎ、割り箸でよくかき混ぜます。よくかき混ぜると、液体の中にかたまりができ始めます。
液体の中にできたかたまりを割り箸で集め、キッチンペーパーで水気を取り、手で丸めていきます。
手で丸めたものをしばらく放置して乾かせば、完成です!
なぜスーパーボールのようなものができたの?
今回使用した洗濯のりにはポリビニルアルコール(PVA)が含まれており、PVA分子に水分子がくっついた状態です。ここに食塩が混ざると、PVAにくっついている水分子をはがし、PVAのかたまりを取り出せます。かたまりとして取り出したPVAは、はねかえる能力が高いため、スーパーボールのように遊べました。※実際のスーパーボールは、ゴムの原料に酸などを加えて作られることが多いです。
今回のように身近な材料を使うことで、お家でも楽しく実験できます。より良くはずむにはどうしたらいいか、工夫したり比較したりしながら実験するとさらに盛り上がると思います!
注意事項
・作ったボールを口に入れたり飲み込んだりしないように気をつけてください。
・跳ね返ってくるボールで照明器具などを割らないように広いところで遊んでください。
・小学生など低年齢の子どもが実験をするときは、必ず保護者の指導のもとで実験してください。
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