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T教授の「戦略的衝動買い」 第477回

冷暖どちらの飲み物も保温できる「デスクトップ冷熱カップ」を衝動買い

2018年04月18日 12時00分更新

文● T教授、撮影● T教授、編集●編集部ハシモト

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付属のカップを使わず
缶飲料を直接保温するのは難しい

ランチ時に粉末のインスタントのコーンスープを作っデスクトップ冷熱カップで保温しながら飲んだが、ランチの最後まで暖かさをキープできた。できればカップ内側にかくはん機能も欲しくなった

ランチ時に粉末のインスタントのコーンスープを作っデスクトップ冷熱カップで保温しながら飲んだが、ランチの最後まで暖かさをキープできた。できればカップ内側にかくはん機能も欲しくなった

 実際に筆者はランチタイム時のスープの保温用として、付属のカップを使い、ティファールで沸かしたお湯で作ったインスタントのコーンスープを試してみたが、ゆっくり飲んでも食事の最後まで暖かくいただくことができた。

近所の自販機で買ったアイスコーヒーが常温に戻ってしまったので、デスクトップ冷熱カップを使って冷却してみた

近所の自販機で買ったアイスコーヒーが常温に戻ってしまったので、デスクトップ冷熱カップを使って冷却してみた

冷熱プレートの周囲は霜でいっぱいになったのに……なぜか一向に冷たくならない

冷熱プレートの周囲は霜でいっぱいになったのに……なぜか一向に冷たくならない

 一方、自販機で買ったアイスコーヒーが常温まで戻った状態で、デスクトップ冷熱カップの実力を試してみたが、1時間近くたってもアイスコーヒーにはならない。すでに冷熱プレートの周囲には霜が一杯付いても、冷え方は極めて遅くて緩い。

 丸型の冷熱プレートの詳細サイズは前述したが、冷却がうまく進まない最大の理由は、冷熱プレートと缶コーヒー底面の接触面積の少なさだ。

缶コーヒーの底はフラットだったが、かなり奥の方に底があり、冷熱プレートの丸テーブル状の冷熱プレートがまったく接触しない。缶コーヒーの底の円周のフチだけが冷熱プレートに接しているだけだったことが一向に冷えない理由だった

缶コーヒーの底はフラットだったが、かなり奥の方に底があり、冷熱プレートの丸テーブル状の冷熱プレートがまったく接触しない。缶コーヒーの底の円周のフチだけが冷熱プレートに接しているだけだったことが一向に冷えない理由だった

 運悪く筆者が自販機で買った缶コーヒー(PRIDE OF BOSS)は底面の直径はマッチしたが、底面の位置が高く(深く)、前述した冷熱プレートの頂上のテーブル部分が缶コーヒーの底面にまったく触れていないことが一番大きな要因だ。

 缶コーヒーは底面の円周の淵だけで冷熱プレートと辛うじて接触しているだけだ。これではいつまで待っても冷却効果は出ないことは間違いない。

 実際に1時間経過後に缶コーヒーのプルトップを開けて飲んでみたが、ほとんど常温と差はなかった。

気を取り直して今度は、350mlの少し大きなDr Pepperを冷やしてみた

気を取り直して今度は、350mlの少し大きなDr Pepperを冷やしてみた

 常温になってしまった缶コーヒーを再びアイスコーヒーにすることは諦めて、今度は350mlの炭酸飲料(Dr Pepper)で同じことをやってみた。

今度は、底面の直径が大きすぎて、冷熱プレートの最外周のフチにのみ接触するという運の悪さ

今度は、底面の直径が大きすぎて、冷熱プレートの最外周のフチにのみ接触するという運の悪さ

 ところが、今回も缶コーヒーの時と同じくまったく冷える感じはなかった。大きな直径の缶は冷熱プレートの最外周の淵だけが接している状況だった。

 また、ビールを含むほとんどの炭酸系飲料は、内部圧の関係か、底面が内側に丸く膨らんだ特異形状を標準的に採用しており、冷熱プレートのフラットなテーブル部分はまったく缶の底面に触れもしない。これでは冷却できるわけがない。

問題点は明らかだが、付属のカップ(左端)と右3本の底面形状はまったく異なる

問題点は明らかだが、付属のカップ(左端)と右3本の底面形状はまったく異なる

付属のカップは底面がパーフェクトにフラットで、冷熱プレートのすべての部分と面で接する形状になっている

付属のカップは底面がパーフェクトにフラットで、冷熱プレートのすべての部分と面で接する形状になっている

 実際に付属のカップの底面と、炭酸系飲料缶の底面の外観形状を比べてみると一目瞭然だ。

 カップの底面は冷熱プレートに100%触れるフラットな構造を採用しているが、独自のデザインを踏襲している缶飲料系の底面形状はあまりにも デスクトップ冷熱カップの冷熱プレートに不向きなデザインだ。これでは冷えるわけはない。

ホットモノからアイスモノに切り替わる時期でホット系缶飲料は少なく、近所の自販機を30台ほどハシゴして10本ほどの缶飲料を買って帰った

ホットモノからアイスモノに切り替わる時期でホット系缶飲料は少なく、近所の自販機を30台ほどハシゴして10本ほどの缶飲料を買って帰った

各社、さまざまなサイズ、底面の形状のモノを集めてきたが、デスクトップ冷熱カップで多少なりとも真価を発揮できたのは1本だけ

各社、さまざまなサイズ、底面の形状のモノを集めてきたが、デスクトップ冷熱カップで多少なりとも真価を発揮できたのは1本だけ

一方、市販の缶飲料の底の形状はさまざま。炭酸系は底部分が大きく内部側に凸面にカーブしており、非炭酸系はフラット底だが、直径、奥行きはまちまちだ。これでは殆んどが冷熱プレートと面で接するスタイルにはならない

一方、市販の缶飲料の底の形状はさまざま。炭酸系は底部分が大きく内部側に凸面にカーブしており、非炭酸系はフラット底だが、直径、奥行きはまちまちだ。これでは殆んどが冷熱プレートと面で接するスタイルにはならない

10個ほど買った缶飲料で、今回、冷熱プレートと相性のよかったのは月桂冠の甘酒のみ。しかし、昨今、静かなパソコンが増えた現在、デスクトップ冷熱カップの動作音はけっこう気になった

10個ほど買った缶飲料で、今回、冷熱プレートと相性のよかったのは月桂冠の甘酒のみ。しかし、昨今、静かなパソコンが増えた現在、デスクトップ冷熱カップの動作音はけっこう気になった

 今回、原稿を書く前に、季節柄、ホット系飲料がほとんどなくなってしまっている近所の自販機を10台ほどハシゴして、購入した8本の缶飲料の内、直径や底面の形状などの難関条件をクリアしてなんとか恩恵にあずかれたのは月桂冠の「甘酒」の1本だけだった。

あくまで付属のカップを使うのが定石だが……

 今回紹介したデスクトップ冷熱カップ……確率の極めて低い市販の缶飲料の常温からの冷却、加熱に過剰な期待をすることなく、現在の温度を保つことと付属のカップを利用できる飲料だけに限定しておくのがハートによさそう。

アイスコーヒーを本来のアイスにしようと悪戦苦闘、不要になったビットコインメダルを空間埋めのスペーサーに使ってみた。メダルはギンギンに冷えたが熱伝導性能が低く、アイスコーヒーはほぼ常温のままだった

アイスコーヒーを本来のアイスにしようと悪戦苦闘、不要になったビットコインメダルを空間埋めのスペーサーに使ってみた。メダルはギンギンに冷えたが熱伝導性能が低く、アイスコーヒーはほぼ常温のままだった

 しつこい筆者は最後の悪あがきで、冷熱プレートの接触面積改善を実施。ぴったりサイズのビットコインを買い、ゲタ上げ作業をしてみた。ビットコインは奮闘し、霜だらけになって冷えきったが、肝心のアイスコーヒーにはまるで効果なかった。

 やはり付属のカップでできることだけに集中すべきだ。しかし、それなら5980円の高価格は疑問だ。

T教授

今回の衝動買い

アイテム:
デスクトップ冷熱カップ

価格:サンコーレアモノショップにて5980円で購入


T教授

 日本IBMから某国立大芸術学部教授になるも、1年で迷走開始。今はプロのマルチ・パートタイマーで、衝動買いの達人。
 T教授も関わるKOROBOCLで文具活用による「他力創発」を実験中。

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