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2018年の時計業界を展望!「バーゼルワールド2018」レポート 第13回

海を想わせる透明感がある七宝ダイヤルが特徴

セイコー プレザージュ、七宝ダイヤル搭載の限定モデル

2018年03月30日 20時00分更新

文● 上代瑠偉/ASCII

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 セイコーウオッチは、「セイコー プレザージュ」から七宝ダイヤル搭載の数量限定モデルと、新開発の薄型ムーブメントを搭載した数量限定モデルを発表。販売は9月8日以降で、価格は16万2000円から。

SARW039

 セイコー プレザージュは、100年以上にわたる機械式時計作りの伝統とノウハウを受け継ぐ、メイド・イン・ジャパンの機械式ウォッチブランド。日本の伝統工芸をとり入れたプレステージラインを頂点に、伝統とテクノロジーが融合した幅広い商品ラインアップを実現。2016年からグローバル展開を開始している。

 「SARW039」と「SARX059」は、海を想わせる透明感が魅力の七宝ダイヤルを載せた数量限定モデル。七宝は主に美術品や宝飾品に用いるエナメル装飾の一種で、17世紀より本格的に発展し、 独自の進化を遂げた日本を代表する伝統工芸のひとつだという。琺瑯(ほうろう)との主な違いは、焼成後の研磨による艶と輝きだとする。特に、腕時計のダイヤルのような薄さと平滑さが要求されるものは、高度な技術と独自のノウハウが必要不可欠とのこと。

 限定モデルの七宝ダイヤルは、名古屋で130年以上の歴史を誇る尾張七宝の老舗「安藤七宝店」 に製作を依頼。施釉(せゆう)師の戸谷航(とたにわたる)氏が、尾張七宝の最大の特徴である「釉薬差し」を監修した。安藤七宝店は、セイコーウオッチの高い環境保護基準やEUのRoHS(特定有害物質使用制限)指令に配慮し、一般的な七宝では4割を占める鉛を含まない独自の釉薬を使用。約800度で複数回に渡って焼成を繰り返した後、独自の研磨加工を施すことで平滑で色むらのない七宝ダイヤルを生み出した。

 両モデルともにケースはステンレススチールでケース径は40.6mm、ストラップはクロコダイル(ネイビー)。販売数量は世界限定各2500本。販売は9月8日からを予定している。価格はSARW039が18万3600円。SARX059が16万2000円。

SARX059

 「SARA015」は、新開発の薄型ムーブメントを搭載した2018年限定モデル。新開発のキャリバー6L35は、現行の基幹ムーブメントのキャリバー6R15と比較して、精度を高めつつ約1.3mmもの薄型化を実現した。また、薄さをより強調するために、ベゼル側からダイヤルとムーブメントを投入するケース構造で、コンパクトな裏ぶたに仕上げた。装着した際に、実際の厚さよりも薄く感じさせる設計を採用しているという。さらに、オーバーホールの際に、繰り返しベゼルを取り外すことでベゼルとケースの双方にダメージを与えることのないように、ねじ込み式のベゼルを採用。飾りのベゼルをセットすることで、ケース全体の調和を損なわないようにしたとのこと。

SARA015

 ザラツ研磨で鏡面とヘアラインに磨き分けた本来の仕上げを長く保つために、セイコーが独自開発した表面加工技術「ダイヤシールド」をケースに施した。また、サファイアガラスには、セイコー独自の無反射コーティング処理「スーパークリア コーティング」を実施。視認性を高めるとともに、和紙を想わせる繊細なパターンのダイヤルとテンパーブルーの秒針を際立たせた。

 ケース・ブレスレットはステンレススチール(ダイヤシールド)で、ダイヤルはシルバー。ケース径は40.7mm。販売数量はセイコーの創業年が1881年であることから、世界限定各1881本とした。販売は10月12日からの予定で、価格は25万9200円。

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