今回のテーマは「カーリング」です。先月の試合でストーンが的の外にはじき出されるのを見て、“なぜ、あのストーンだけ出ていったの?”あるいは、“なぜ、全部いっぺんにはじかなかったの?”など、ストーンのはじかれ方に疑問に持った方も多いのではないのでしょうか。
実はストーンのはじかれ方は、とある科学法則と密接な関係があるのです。今回は、100円ショップで買えるものを使ってカーリングの工作をつくり、遊びながらストーンのはじかれ方の秘密について学んでいきましょう!
準備するもの
今回の科学工作は、すべて100円ショップなどでも購入可能です。
【材料】
・透明なクリアファイル×2枚
・白い画用紙×2枚
・ペットボトルのキャップ×2個以上
【使う道具】
・鉛筆
・はさみ
・セロハンテープ
・コンパス
・カラーペン
カーリング工作のつくり方
白い画用紙を2枚くっつけてならべた上にクリアファイル2枚をおき、クリアファイルの大きさの型をとります。このとき、クリアファイルの外側のサイズではなく、内側の紙が入るサイズに合わせてください。長さを測ってから定規で線を引き、型を取る方法でも大丈夫です。
型に沿って白い画用紙をはさみで切ります。
白い画用紙の半分より端の方に、コンパスを使って2重の円を描きカラーペンで塗り、的をつくります。
画用紙2枚をセロテープでつなぎ、クリアファイル2枚の中に入れます。クリアファイル同士もセロテープでつなぎます。セロテープをシワなく綺麗に貼ると、ストーンの滑りが良くなります。
コースが完成しました!
キャップを指ではじいて、的の中に入れていきましょう。お友達と対戦する場合は、キャップの色で区別しても良いですし、目印となる印をペンで書いたりシールを貼ったりしても良いです。
はじき出されるストーンの秘密
くっついて並んでいる複数のストーンに、別のストーンを1つまっすぐぶつけると、一番端のストーンが1つだけはじき出されます。これは、運動量保存の法則といって、ストーンに外部から力が加わらない限りストーンの運動量の総和は変わらないという物理法則です。
具体的には、ぶつけられた1個のストーンは、となりの1個のストーンにぶつかって運動量を伝達し、同じように順々に伝達して、最後の1個が飛び出す形になります。
この現象は、ニュートンのゆりかごというおもちゃで見たことがある方もいるかもしれません。実は、カーリングでもこの原理が応用されているのです。
今回の工作のつくり方や原理の詳しい解説は、下記ミキラボ動画でご覧いただくことができます。気になる方は、ぜひチェックしてみてください!
カーリングの科学について学びながら、みなさんで作って遊んでみてくださいね!
注意事項
・コンパスやはさみなどを取り扱うときは、手を切らないよう気をつけてください。
・小学生など低年齢の子どもが実験するときは、必ず保護者の指導のもとで実施してください。
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