ストレージを2つ内蔵する「EZPAD 6s PRO」
筆者が購入した「中柏(jumper)」のEZPAD 6s PROは、フルサイズのUSB 3.0ポートとUSB TypeCポート、microUSBポートが1つずつつけられ、計3ポートにもなった。
ディスプレーは1920×1080表示が可能な11.6インチで、CPUはIntelのApollo Lake世代のCeleron N3450、メモリーは6GB、ストレージは128GB、それに200万画素のフロントカメラとなっている。
そのほかのインターフェース周りでは、Bluetooth 4.0、無線LAN(IEEE 802.11b/g/n)、microHDMI、専用キーボード用コネクターがある。バッテリーによる連続稼働時間は非公開だが、バッテリーサイズは9000mAhとのこと。
重さはオフィシャルサイトでは約700gとのことだが、計測すると750gで、重い部類ではないのだが、軽いタブレットに慣れている筆者はずしりと重いという印象を受けた。
ACアダプターは82gと軽め。値段は本体が1499元(約2万5000円)、専用キーボードは189元(約3200円)となっていて、日本で売られる同スペックのWindowsタブレットと比べてもかなり安めだ。
本体を起動すると、マルチランゲージ版Windowsのセットアップ画面となり、何一つハードルなく簡単に日本語化ができた。
もうそのまま実用で使えるわけだ。プリインストールされているソフトはない。筆者は画像や動画の編集はせず、ブラウジングとオフィスソフトを操作する限りは体感でパフォーマンスが劣っているという印象は受けなかった。
では画像や動画の処理はどうなのか。CPU性能を測るベンチマークソフト「CINEBENCH R15」を使ってCPUの実力を測ってみたところ、やはり映像編集にはかなり向いていないことがわかった。
次にストレージについてチェックする。起動したうえでデバイスマネージャーを見てみると、ストレージは128GBなのだが、64GB SSD+64GB eMMCとなっていることがわかった。
デバイスマネージャーによるとeMMCは東芝製の064G30でシステムのCドライブに、SSDは深セン江波龍電子(FORESEE)製の64GBでDドライブに割り当てられている。そこでストレージのベンチマークソフトとして定番の「CrystalDiskMark」でeMMCとSSDを両方測定してみた。
すると当然というべきか、システムが入るeMMCによるCドライブのほうがSSDによるDドライブよりかなり遅いという結果となった。
SSDをシステムドライブにすれば、システムはもうすこしきびきび動きそうだ。ベンチマークを繰り返したが、本体の4分の1程度がほんのり暖かくなる程度で熱いというほどではなく、またファンの音なども出ることはなかった。
結論からいえば、これまでの中華タブレットのようなじゃじゃ馬ではなく、実用的な製品だと感じた。
筆者はオンラインショッピングサイトの天猫(Tmall)で購入したが、もし実物を見て購入したいというなら、広い中国といえど深センの電脳街「華強北」エリアでくらいしか購入できないだろう。
ただ、深センの華強北に行く機会があれば、各社から出ているさまざまなWindowsタブレットを見て触って、自分に合うかどうか確認する価値はある。
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