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最新端末を丸裸! スマートフォン定点観測 第203回

Galaxy、isai V30+、Xperia、ハイエンドスマホのカメラをチェック

2018年03月05日 12時00分更新

文● 小林 誠 編集● ASCII編集部

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実写比較ではGalaxy Note8がリード

 さらに撮影してその画像を比較していく。同じ被写体を撮影し、設定はオート任せ、初期設定のままだ。筆者が個人的にキレイと思った1枚を勝ちとする。

Galaxy Note8

isai V30+

Xperia XZ1

 これはGalaxy Note8とisai V30+の一騎打ちでGalaxy Note8の勝ち。2枚とも明るくキレイに撮れているが、明るさだけならisai V30+のほうが明るく感じる。しかしウサギの人形が全体的に黄ばんでしまい、この点は強めのマイナスポイント。

 Galaxy Note8はカーテンの色は若干暗めに感じるが、アヒルやカラータイルは暗いというよりも色が濃く出ている。ウサギの人形は実は本物を若干キレイにした感じ。カメラが自然と良い具合に写している。

 Xperia XZ1は全体的に暗くなり脱落。これは現実の光景に近いが筆者の主観ではキレイと感じにくい。

インカメラ比較ではisai V30+!

 続いて同じ被写体にシーラカンスの人形を加えてインカメラで撮り比べた。

Galaxy Note8

isai V30+

Xperia XZ1

 今度は画素数で見劣りするぶん、あまり期待していなかったisai V30+が勝ち。初期設定に従っているので左右反転ではあるが、この違いは除き、被写体の色を見ていくと最も自然に感じる。

 Galaxy Note8は今度は明る過ぎ。ウサギの人形や造花が白くなっている。筆者の影が写ったのでアヒルの人形については評価から除くとしても、全体的に白っぽく感じてしまう。

 Xperia XZ1は人形の色は濃く出ていて、これはこれでキレイだと思うのだが、カーテンの色が緑がかっている。画像内の広い部分がそんな状態なのでここでもまず脱落。

暗所撮影ではGalaxyとisaiの引き分け、Xperiaはリアル寄り

 さらにここからは暗所撮影の比較。被写体付近の明るさをオフィスの明るさとしては暗めな150ルクス程度に抑え、フラッシュやライトを使わずにオートで撮影、その画像を比べている。

Galaxy Note8

isai V30+

Xperia XZ1

 これはGalaxy Note8とisai V30+の引き分けだ。パッと見たときの印象がかなり近い。一応背景の幕の色はGalaxyが明るく、床はisaiが明るいといった違いはあるが、甲乙つけがたい。

 Xperia XZ1はとってもリアルで現実に近く、こちらを評価する人もいそう。見たままを撮りたいのならこちらだ。しかしサクサクっと撮影しパッと見てキレイに感じるのは他の2機種だという印象。

インカメラの暗所撮影では引き分けに

 最後はインカメラで暗所撮影を行なった。再びシーラカンスの人形を加えている。

Galaxy Note8

isai V30+

Xperia XZ1

 またもGalaxy Note8とisai V30+が明るいのだが……これはさすがに明る過ぎないだろうか? アウトカメラ以上にやたら明るい印象。インカメラは当然顔を撮る場面が多いので、顔を明るくといった場合には良いだろうが。

 暗さを味方にしているのはXperia XZ1。やはり実際に見た感じに近い写り方になる印象。ただ背景が緑がかっているし、床には赤みが。ここは引き分けとしたい。

先進機能が豊富なGalaxy Note8

 ここからは各機種のカメラについて細かい機能を見ていく。Galaxy Note8は左右にスワイプすることで、画面が切り替わる。撮影モードとしてプロ、スローモーション、バーチャルショット、食事モードを用意。さらにモードを追加できるダウンロード機能がある。プロモードでは各種マニュアル設定が可能。

 撮影後でも背景ボカシで一眼風の画像に処理できるライブフォーカス、スタンプ機能、撮影直前の様子も録画しチャンスを逃さないモーションフォト、動画を早送りするかのようなハイパーラプスといった先進的な機能を用意している。

カメラは電源キーの2回連打でも起動可能。撮影モードの切り替えは左右スワイプでできる

ダウンロードによる撮影モードのさらなる追加や撮影直前を動画で保存することも

独自の撮影モードで撮影の技術も上がるisai V30+

 isai V30+は撮影モードが充実しており、普段他社のスマホを使っていると新鮮さを感じる。画面下半分がプレビュー表示になるスナップショット、アウト/イン両方のカメラを使い撮影ができるマッチショット、映画のような作品をジャンル別に撮影できるCine Video、見本を透過しながら同じように撮影できるガイドショットなど、ユニークかつ便利。

 前述したようにマニュアルモードで選べるGraphyでは、専門家の撮影設定がサンプル別に用意されているので、プロの設定を真似て撮影が可能だ。オートでサクサク撮るのもよいが、さらに一歩カメラの腕を上げたい人に向いている。

撮影モードはかなり豊富。アウト/インの写真を組み合わせて1舞の写真にするマッチショット

正方形の写真を4つ並べて1枚にするグリッドショット。またプロの撮影術を参考にできるGraphyという機能もある

派手な撮影モードは無いが、確実に進化しているXperia XZ1

 Xperia XZ1では「先読み撮影」の設定が自動的に有効になっており、フォーカス設定に活かされている。960fpsのスーパースローモーション撮影が可能で、動画を撮影しながらスローにしたいところでボタンをタップすると、その部分だけが非常にゆっくりと再生し、ただ見ているだけではわからない微細な動きを確認できる。

 さらにプリセットされたアプリを使うことで、被写体を3Dスキャン撮影すること可能だ。XperiaではおなじみのARエフェクト、クリエイティブエフェクト、サウンドフォト、背景ぼかしももちろん用意されている。

シャッターを押す前の写真を4枚保存しておいて、チャンスを逃さない「先読み撮影」に960fpsのスーパースローとXperiaならではの機能を搭載

被写体を3D化するほか、ARエフェクトなどおなじみの機能も


両極端な結果になりカメラ回は引き分け

 今回は撮影スピードではXperia XZ1、しかし明るく撮るのならGalaxy Note8かisai V30+という結果に。3機種とも得意不得意がハッキリしている印象で、カメラ比較は引き分けだ。

 次回は最後のスタミナ比較。Galaxy Note8とisai V30+は3300mAhとバッテリーは大容量だが画面も大きく、5.2型のXperia XZ1はバッテリーが2700mAh。また結果が割れるのか、楽しみにしてほしい。


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