PCは電気で動くため、システムの安定性・信頼性を考えると、当然ながら自作PCにおいて電源ユニットを最重要視する人は多いハズだ。
自作PC向けの電源ユニットは、そのあたりを重視したものに加えて、すっかり定着した80 PLUS規格もある。こちらは電力変換効率の指標になるもので、BRONZEよりGOLD、それよりもPLATINUMと効率がよくなり、消費電力に直結している。自作PCのホビー運用だけでなく、長時間の高負荷運用が求めらるマイニング方面でも気にしている人も多い。
また、各種ケーブルがブラグインであるか、使用しているコンデンサーや各種エラー対策機能といった部分もチェックしておきたい要素になる。
今回は、上記をほぼキレイにカバーしているThermaltake製TOUGHPOWER iRGB PLUS PLATINUMシリーズの1200Wモデルをチェックしていく。なお、1050Wの「PS-TPI-1050F2FDPJ-1」と850Wの「PS-TPI-0850F2FDPJ-1」もあり、いずれも1200W と仕様はほぼ共通している。
Thermaltake製TOUGHPOWER iRGB PLUS PLATINUMシリーズ | ||
---|---|---|
1200W | PS-TPI-1200F2FDPJ-1 | 2万7000円前後 |
1050W | PS-TPI-1050F2FDPJ-1 | 2万4000円前後 |
850W | PS-TPI-0850F2FDPJ-1 | 2万1000円前後 |
詳細な製品情報はコチラ。
マイニングに最重要ともいえる電源ユニット
リグを組み、GPUを多く投入するタイプのマイニングの場合は、複数本のGPUの動作が前提なので、大容量電源が必要不可欠だ。という側面からも、1200Wの容量はまずマイニング向けといえる。ゲーミングPCにもと言いたいところだが、2017年以降のシングルGPU及びデュアルGPU環境下の場合は、1200Wを必要とする環境になることはまずなく、850W版で十分である。この点は後述の負荷テストでもわかるハズだ。
次にPCI Express電源の本数。PS-TPI-1200F2FDPJ-1は6+2ピンコネクターが8本あり、そのままでもGeForce GTX 1080の4本動作に対応できる。各DC出力の最大出力/出力電流は下記表の通りで、分岐ケーブルを使って、GPUを5本以上に増やす場合にも耐えてくれる値だ。
ケーブルはプラグインになっており、ケーブルにスリーブは用意されていない。この点はGPUがもりもりと増える環境には好都合で、接続しやすいようにケーブルを割きやすい。
80 PLUSはPLATINUMに対応しており、電源負荷率50%の変換効率92%、電源負荷率100%で変換効率89%と高いものとなっている。マイニング時において劇的に電気代を減らせるわけではないが、電気変換効率の高い電源は、80 PLUS非対応の電源に比べると発熱が低く、部材の劣化低減に直結するため、MTBF(平均故障間隔)は12万時間と明記されているほか、10年保証もついている。一定以上の負荷で起動しっぱなしの環境向けというわけだ。もちろんハイエンド電源ではお約束の各種保護機能も完備しているのもオススメのポイントである。
もはやサーマルテイク電源ではおなじみ、PC上のアプリから発光パターンや色を自在に選べる「Riing Plus 14 RGB」14センチファン。電源もライトアップ対応が今のトレンドだ。