アクションカメラのような高級コンデジ ソニー「RX0」
ソニーから新しく発売された「DSC-RX0」(実売価格 8万4000円前後)は、見た目からしてGoProを意識した製品だという印象を受ける。
ソニーにはRX0とは別に「アクションカム」という製品がある。こちらは動画撮影に重きを置いた“ビデオカメラ”という位置づけだが、RX0は静止画撮影に重きを置いた“高級コンデジ”である。
ラインナップ的にはソニーの高級コンデジ「RX」シリーズに含まれ、小さいボディーにRXシリーズのあらゆる機能が詰め込まれている。
本体サイズは手のひらに乗るくらいしかなく、GoProのHERO 6 Blackと大きな差はない。小さくて軽いボディーに超広角の単焦点レンズを採用し、耐衝撃性や防滴機能も備えている。
コンパクトなボディーながらも撮影像素子は1型と大きめのセンサーを採用。有効画素数は約1530万画素だ。レンズは35mm判換算で約24mm相当。アクションカメラとして考えるとちょっとワイド感が足りない。しかし、普通に静止画や動画を撮るためのカメラとしてなら十分な画角が得られる。
機能面は充実しており、コンデジのRXシリーズとほぼ同じ機能が搭載されている。絞りはF4.0の固定で変えることはできないが、シャッタースピード優先オートやプログラムオート、マニュアル露出が設定可能だ。
プログラムオートも単純に適正露出を得られるだけのプログラムオートのほかに、シーン認識機能を持った「おまかせオート」に、状況によって複数回のシャッターを切って合成まで自動で行なう「プレミアムおまかせオート」も搭載されている。
また、特殊効果を付加できるエフェクト系の機能やHDRにソニー独自の補正機能Dレンジオプティマイザーなど、コンデジのRXシリーズと同じ運用が可能だ。
このほか、高速シャッター時に起こりやすいローリングシャッター現象を軽減する「アンチディストーションシャッター」や電子シャッターによる静音撮影機能も搭載する。
動画の撮影機能もかなり充実しており、最高で960fpsのハイフレームレート撮影や後からガンマカーブの調整がしやすい「S-Log2ガンマ」形式での記録、タイムコードや複数台を用いた同時ビデオ記録など、プロ用途での利用も可能になっている。
なお、4K動画の記録も可能だが内部への記録はできず、別途外付けの業務用レコーダーが必要だ。また、手ブレ補正機能がないので、アクティビティー動画の撮影の際は普通にブレた映像となる。
次回はGoProとRX0の静止画画質をチェック!
さて、静止画撮影においてGoPro HERO 6 BlackとDSC-RX0を比較した場合、スペック的に考えれば使い勝手がいいのはGoPro、画質においては有利なのはRX0となる。
しかし、実際はどうだろうか? 世間的にはHERO 6 Blackの評価が高かったりして気になる。そこで次回は静止画画質について見比べてみたいと思う。
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